話題株ピックアップ【夕刊】(1):清水建、SWCC、日産自

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2024年11月12日 15時45分

■ウィズメタク <9260>  1,653円  +300 円 (+22.2%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位

西本Wismettacホールディングス<9260>はストップ高。11日取引終了後にMBOを実施すると発表。洲崎良朗代表取締役会長CEOの資産管理会社であるワイエス商事(東京都中央区)が1株1930円でTOBを行うとしており、これにサヤ寄せする格好となっている。買い付け予定数は1194万9775株(下限・上限設定なし)で、買い付け期間は11月12日から12月23日まで。TOB成立後に上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は11日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。

■清水建設 <1803>  1,236円  +202 円 (+19.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位

清水建設<1803>が後場に急騰し、2017年以来の高値圏に浮上した。12日午後1時、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績・配当予想の上方修正を発表。今期の売上高予想を600億円増額して1兆8600億円(前期比7.3%減)、最終利益予想を200億円増額して600億円(同3.5倍)に見直した。また、9月30日を基準日とする中間配当は従来の予想から6円増額して17円50銭で決定。期末配当予想も6円増額し、年間配当予想は35円(同15円増配)とした。加えて、自社株買いと消却についても発表を行い、これらを材料視した買いが株価を押し上げたようだ。国内建築工事の施工が順調に推移したほか、手持ち工事の採算改善などにより完成工事総利益が増加する見込みとなった。同時に清水建は政策保有株式の残高を連結純資産の20%以下とする従来の目標について、1年前倒しの26年3月末までに達成する方針を示し、新たに27年3月末までに残高を連結純資産の10%以下とするといった目標も設定した。自社株の取得総数は2600万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.73%)、取得総額は200億円を上限とし、11月13日から25年3月31日の間に実施。今年11月29日には自己株式2698万6900株の消却も行う。

■SWCC <5805>  6,900円  +1,000 円 (+17.0%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率6位

SWCC<5805>が後場終盤になって急伸しストップ高の6900円に買われた。午後3時ごろ25年3月期の連結業績予想について、売上高を2250億円から2340億円(前期比9.4%増)へ、営業利益を135億円から205億円(同59.9%増)へ、純利益を90億円から100億円(同13.1%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を60円から70円(年120円)へ引き上げたことが好感された。エネルギー・インフラ事業で、国内の建設関連向けは想定していた前期の電線需給ひっ迫からの反動もなく需要が堅調なことに加えて、電力インフラ向けでは戦略製品であるSICONEXの増産投資が旺盛な需要を捉えるなか、競合企業撤退もあり受注を拡大。これらにより同事業の業績が想定を大きく上回って推移し、今後も好調を維持すると見込まれることが要因としている。なお、同時に発表した9月中間期決算は、売上高1173億7800万円(前年同期比19.3%増)、営業利益104億1600万円(同2.3倍)、純利益35億7900万円(同8.8%増)だった。

■東亜建設工業 <1885>  1,125円  +150 円 (+15.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率7位

東亜建設工業<1885>がストップ高。同社は11日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想を修正した。今期の最終利益予想は27億円増額して107億円(前期比1.7%増)に見直した。減益予想から一転、最終増益を見込む。期末一括配当予想は13円50銭増額して54円に引き上げており、これらを評価した買いが集まった。国内土木事業において複数の大型工事で利益率が改善。投資有価証券売却益の計上も寄与する。今期の売上高予想は据え置いたが、単体での受注高予想は東南アジアでの大型港湾工事を複数獲得したことなどを踏まえ上方修正した。同社は4月1日付で1株を4株に分割している。株式分割を考慮したベースで前期の期末一括配当は40円だった。9月中間期の売上高は前年同期比15.1%増の1498億1900万円、最終利益は同48.2%増の66億6700万円だった。

■ケイアイスター不動産 <3465>  4,350円  +540 円 (+14.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

ケイアイスター不動産<3465>が大幅反発。11日取引終了後に4~9月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比20.3%増の1509億3500万円、純利益は同20.8%増の36億4500万円だった。新規エリアへの進出や既存営業エリアの深耕、M&Aによるシェア拡大を図ったことが奏功した。好決算を評価した買いが入った。あわせて、28年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。最終年度に売上高5000億円(今期予想3200億円)、純利益180億円(同73億円)の達成を目指す。また、原則として配当金の下限を130円とし、業績や財務状況に合わせて増配する方針を掲げた。

■精工技研 <6834>  3,875円  +475 円 (+14.0%)  本日終値

精工技研<6834>は6連騰し年初来高値を更新した。11日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を173億円から180億円(前期比14.0%増)へ、営業利益を14億5000万円から20億円(同90.0%増)へ、純利益を10億円から15億円(同97.1%増)へ上方修正したことが好感された。生成AIや5G通信が普及拡大していることを受けて、世界でデータセンターへの投資が活性化しており、これに伴い光通信用部品や、光通信用部品の製造装置、検査装置の受注が急増していることが要因という。なお、同時に発表した9月中間期決算は、売上高90億6200万円(前年同期比15.2%増)、営業利益10億3000万円(同3.2倍)、純利益7億7200万円(同2.6倍)だった。

■日産自動車 <7201>  415.8円  +47.2 円 (+12.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位

日産自動車<7201>が急騰。前日比で一時20%を超す上昇となった。11日の取引終了後、同社が関東財務局に提出した半期報告書において、「サンテラ(ケイマン)リミテッド アズ トラスティ オブ イーシーエム マスター ファンド」が9月30日時点で日産自の株式を2.5%保有していることが明らかになった。市場では同ファンドについて「旧村上ファンド系のエフィッシモと関連するファンド」(国内証券の投資情報担当者)との見方があり、思惑視した買いが集まったようだ。同ファンドは、川崎汽船<9107>やサンケン電気<6707>の大株主にも名を連ねている。

■GCジョイコ <6249>  2,337円  +261 円 (+12.6%)  本日終値

ゲームカード・ジョイコホールディングス<6249>が切り返し急。11日の取引終了後、年間配当予想の増額修正と立会外での自社株買いの実施について発表した。あわせて開示した25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算では、利益の進捗状況が高水準となり、株主還元姿勢と業況を評価した買いを誘った。同社は9月30日を基準日とする中間配当を従来の予想から20円増額して50円で決定。期末配当予想も20円増額して50円に引き上げる。年間配当は100円で前期比40円の増配を計画する。加えて、取得総数70万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.77%)、取得総額15億円を上限とし、東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において12日午前8時45分に11日終値2076円で買い付けの委託を実施すると公表。12日午前9時45分に63万5000株を総額13億1826万円で買い付けたと開示している。9月中間期の売上高は前年同期比22.5%増の232億400万円、経常利益は同1.1%増の62億9700万円だった。経常利益の通期計画に対する進捗率は約63%となった。遊技機業界でのスマートユニットへの入れ替えが好調に推移。新紙幣の発行に伴う部材出荷などを背景に大幅な増収となったが、顧客への負担軽減を目的として改刷対応価格を設定したことにより、営業利益段階では微減益となった。

■MTG <7806>  1,785円  +179 円 (+11.2%)  本日終値

MTG<7806>が大幅高で5日続伸。11日の取引終了後に発表した25年9月期連結業績予想で、売上高800億円(前期比11.3%増)、営業利益50億円(同26.1%増)、純利益33億円(同14.2%増)と大幅増収増益を見込み、年間配当予想を前期比2円増の15円としたことが好感された。引き続きヘアケアを中心としたReFaブランドの成長を見込むほか、復調基調にあるSIXPADの伸長継続を見込む。なお、24年9月期決算は、売上高718億6500万円(前の期比19.5%増)、営業利益39億6500万円(同10.2%増)、純利益28億8800万円(同45.6%増)だった。同時に、12日朝の東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で、75万株(発行済み株数1.87%)を上限に自社株買いを実施すると発表。12日朝に上限である75万株を12億450万円で取得した。

■カヤバ <7242>  5,240円  +525 円 (+11.1%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率10位

カヤバ<7242>が一時ストップ高の水準となる前営業日比705円高の5420円に買われた。11日の取引終了後、株式分割前のベースで取得総数460万株(自己株式を除く発行済み株式総数の18.4%)、取得総額200億円を上限とする自社株買いの実施を公表。株主還元強化を好感した買いが集まったようだ。自社株の取得期間は12月3日から2025年11月28日。同社はあわせて株式の流動性と投資家層の拡大を目的として、12月2日を基準日として3日付で1株を2株に分割すると発表している。自社株の取得総数の上限は実質的には920万株となる。同時に発表した25年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比2.0%減の2134億5700万円、最終利益は同36.6%減の51億8200万円となった。このほか、カヤバは知多鋼業<5993>に対し、完全子会社化を目的に株式公開買い付け(TOB)を実施する予定だと開示している。

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