一正蒲鉾---1Q増収、水産練製品・惣菜事業の利益は順調に伸長
一正蒲鉾<2904>は12日、2025年6月期第1四半期(24年7月-9月)連結決算を発表した。売上高は前年同期比0.2%増の73.44億円、営業損失は0.51億円(前年同期は0.71億円の損失)、経常損失は0.78億円(同0.74億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は同58.7%減の0.07億円となった。
水産練製品・惣菜事業の売上高は前年同期比0.9%増の65.14億円、セグメント利益(営業利益)は0.92億円(前年同期は0.17億円の利益)となった。売上は、2022年9月以降に実施した価格改定の効果が継続していることに加えて、スティックタイプのカニかまを中心に販売数量が伸長したことで、前年同期を上回った。利益は、労務費や包装資材などのコストが上昇している一方で、主原料であるすり身価格の上昇が一服したことと、工場の省人化やラインの最適化等により生産性が向上したため、前年同期を上回る結果となった。
きのこ事業の売上高は同4.2%減の7.36億円、セグメント損失(営業損失)は1.77億円(同1.21億円の損失)となった。売上は、キャンプやバーベキュー等での利用を想定した大容量商品の提案や、唐揚げ粉添付等の販売促進を行い、需要喚起を図ったものの、酷暑による消費の伸び悩みの影響が大きく、前年同期を下回った。利益は、生産面で省エネルギーを始めとするコスト削減、生産の効率化や安定栽培・品質向上を進めてきた一方で、原材料価格やエネルギー価格等の依然として高止まりが続いたことにより、前年同期を下回る結果となった。
その他の売上高は同11.8%減の0.93億円、セグメント利益(営業利益)は0.35億円(同0.36億円の利益)となった。運送事業は、貨物の取り扱い拡大へ向けた新規顧客獲得や継続的な輸送品質の保持に努めたが、定期輸送便の一部終了により売上・利益ともに前年同期を下回った。倉庫事業は、営業活動の取組強化により前年を上回る入庫量を獲得したことで荷役料収入を伸ばし、収益性改善に向けた庫内管理の最適化を進めた結果、売上・利益ともに前年同期を上回った。
2025年6月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比5.8%増の365.00億円、営業利益は同2.3%増の13.00億円、経常利益は同8.2%増の13.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同0.3%増の9.60億円とする期初計画を据え置いている。
《ST》