前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

注目
2024年11月15日 5時20分

■サンウェルズ <9229>  972円 (-300円、-23.6%) ストップ安

東証プライムの下落率2位。サンウェルズ <9229> [東証P]がストップ安。13日取引終了後、中間・期末各9円の計18円を見込んでいた25年3月期の配当予想を取り下げ「未定」にすると発表。これを嫌気した売りが膨らんだ。中間配当を無配、期末配当を未定とした。診療報酬の不正請求報道を巡り、特別調査委員会を設置して調査を行っているため。あわせて、半期報告書の提出期限延長に関する承認申請書を提出することを決めたと発表した。承認された場合の提出期限は来年2月12日になる。

■UT <2146>  2,137円 (-500円、-19.0%) ストップ安

東証プライムの下落率3位。UTグループ <2146> [東証P]がストップ安。13日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を2150億円から1831億円(前期比9.6%増)へ、営業利益を136億円から65億円(同30.4%減)へ、純利益を130億円から81億円(同27.3%増)へ下方修正し、あわせて年間配当予想を164円81銭から102円66銭へ引き下げたことが嫌気された。中核であるマニュファクチャリング事業、エリア事業ともに技術職社員数が計画未達となったことを主因として、上期売上高が計画を下振れたことに加えて、下期の需要動向について、半導体関連では当初計画に織り込んだ下期の回復ペースよりも人材需要が鈍くなることが想定されることや、自動車関連では生産調整の影響が波及し、下期の増員需要も当初計画を下回って推移する見込みであることが響くとみられることなどを織り込んだ。同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高893億9700万円(前年同期比8.8%増)、営業利益36億400万円(同31.2%減)だった。純利益は関係会社株式売却益の計上などで64億1100万円(同81.3%増)だった。

■関西電 <9503>  1,954.5円 (-442.5円、-18.5%)

東証プライムの下落率4位。関西電力 <9503> [東証P]が5日続急落。同社は13日の取引終了後、新株発行と自己株処分による株式売り出しを通じ、最大約5049億円を調達すると発表。株式の短期的な需給悪化を警戒した売りが膨らんだ。新たに1億4828万6600株を発行。自己株式4570万株の売り出しを行う。需要動向に応じて上限2909万7900株のオーバーアロットメントによる売り出しも予定する。公募増資により発行済み株式総数は最大で18.9%増加する見通し。自己株式はほとんどが処分される形となる。発行価格は11月26日から29日までのいずれかの日に決める予定。調達した資金のうち2399億円を電源効率化と脱炭素化に向けた設備投資資金に、1650億円をデータセンターや不動産、再生可能エネルギー事業など成長事業の拡大に向けた投資として充当する予定。残額はM&Aの待機資金とする。

■ロート <4527>  2,736円 (-607円、-18.2%)

東証プライムの下落率5位。ロート製薬 <4527> [東証P]が3日続急落。13日取引終了後に4~9月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比8.8%増の1390億8200万円、営業利益は同15.1%減の177億9100万円だった。顧客ニーズに合った商品提案やインバウンド需要の増加で増収を確保した一方、利益面では原価率の上昇や研究開発費の増加が重しとなった。2ケタ減益となったことが売り材料視された。

■堀場製 <6856>  7,960円 (-1,381円、-14.8%)

東証プライムの下落率7位。堀場製作所 <6856> [東証P]が4日続急落。13日取引終了後、24年12月期連結業績予想について売上高を3210億円から3180億円(前期比9.4%増)へ、営業利益を520億円から475億円(同0.4%増)へ下方修正すると発表。あわせて配当予想を減額しており、これらが嫌気され売られた。自動車セグメントで、水素事業の足もとの状況を勘案し利益見通しを引き下げたことが響く。また、そのほかのセグメントでも第3四半期までの動向を織り込み、収益見通しを見直した。配当予想は265円から245円(前期290円)へ引き下げた。

■Mラインズ <3901>  2,287円 (-313円、-12.0%)

東証プライムの下落率9位。マークラインズ <3901> [東証P]が4日続急落。同社は11月13日大引け後(15:30)に決算を発表、24年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比8.7%増の15.8億円に伸びたが、通期計画の23億円に対する進捗率は68.7%にとどまり、5年平均の72.7%も下回ったことが嫌気されたようだ。

■トリドール <3397>  3,571円 (-429円、-10.7%)

トリドールホールディングス <3397> [東証P]が急反落。14日午後1時10分ごろ、25年3月期の連結業績予想について、営業利益を141億円から116億円(前期比1.9%増)へ、純利益を64億6000万円から49億円(同10.2%減)へ下方修正したことが嫌気された。売上高は2650億円(同14.2%増)の従来見通しを据え置いたものの、増益を牽引すると想定していた海外事業は、不採算店舗などの収益改善を図ったものの、上期実績が前年同期及び計画を大きく下回っており、下期の挽回の不確実性が大きいことから利益予想を引き下げたという。なお、同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高1337億2000万円(前年同期比18.8%増)、営業利益75億5800万円(同3.1%減)、純利益27億9900万円(同36.7%減)だった。

■保土谷 <4112>  3,815円 (-415円、-9.8%)

保土谷化学工業 <4112> [東証P]が続急落。13日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を480億円から500億円(前期比13.0%増)へ、営業利益を45億円から55億円(同39.2%増)へ、純利益を27億円から33億円(同33.0%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各42円50銭の年85円から中間・期末各45円の年90円(前期75円)に引き上げると発表したが、営業利益で60億円強を見込んでいた市場予想を下回ることから、失望売りが出たようだ。上方修正は、主に機能性色素セグメントにおける有機EL材料の販売が大きく伸長し、上期業績が想定を大きく上回ったことが要因という。なお、同時に発表した9月中間期決算は、売上高266億700万円(前年同期比30.1%増)、営業利益43億5400万円(同3.5倍)、純利益25億4900万円(同2.8倍)だった。

■Jディスプレ <6740>  20円 (-2円、-9.1%)

ジャパンディスプレイ <6740> [東証P]が急反落。同社は11月13日大引け後(15:30)に決算を発表、25年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終損益は168億円の赤字(前年同期は287億円の赤字)に赤字幅が縮小した。しかしながら、併せて通期の同損益を従来予想の266億円の赤字→393億円の赤字(前期は443億円の赤字)に下方修正し、赤字幅が拡大する見通しとなったことが嫌気されたようだ。赤字額は前期末の純資産を45.9%毀損する規模となった。

■スター精 <7718>  1,810円 (-152円、-7.8%)

スター精密 <7718> [東証P]が急反落。同社は11月13日大引け後(15:30)に決算を発表、24年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比63.9%減の36.4億円に大きく落ち込んだ。併せて、通期の同利益を従来予想の60億円→39億円(前期は109億円)に35.0%下方修正し、減益率が45.3%減→64.4%減に拡大する見通しとなったことで嫌気されたようだ。

■大王紙 <3880>  772円 (-55円、-6.7%)

大王製紙 <3880> [東証P]が急反落。14日午後1時ごろ、25年3月期連結業績予想について売上高を7000億円から6800億円(前期比1.2%増)へ、営業利益を150億円から115億円(同20.0%減)へ下方修正すると発表した。衛生用紙や紙おむつ、フェミニンケア用品などを手掛けるホーム&パーソナルケア事業が、海外事業の悪化で下振れする見通しのため。これが売り材料視された。

※14日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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