ASTスペースモバイルが決算受け大幅安 赤字が予想以上に膨らむ=米国株個別
(NY時間09:52)(日本時間23:52)
ASTスペースモバイル<ASTS> 22.40(-4.40 -16.40%)
低軌道衛星を利用したブロードバンド・ネットワークを構築するASTスペースモバイル<ASTS>が大幅安。前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、売上高が予想を下回ったほか、EBITDAの赤字も予想以上に膨らんだ。
一方、同社はマスク氏率いるスペースX社およびアマゾン<AMZN>の創業者ベゾス氏が設立したブルーオリジン社と、衛星数十基の軌道打ち上げで契約を締結したと発表。
今後2年間にブルーオリジン社の新型ロケット「ニュー・グレン」とスペースX社の「ファルコン9ロケット」を使用して、最大60機のブロック2衛星を地球低軌道に打ち上げる予定だという。また、インド宇宙研究機関との今後の打ち上げについても発表。
同社は10月にスペースX社のロケットを使って最初の5機の衛星を打ち上げた。同社は、衛星を使って一般消費者のスマートフォンの接続を提供しようとしている数少ない企業の1つで、この市場は「ダイレクト・トゥ・セル」とも呼ばれている。同社は、ベライゾン<VZ>およびAT&T<T>と提携を結んでいる。
(7-9月・第3四半期)
・1株損益:-1.10ドル(予想:-0.20ドル)
・売上高:110万ドル(予想:180万ドル)
・EBITDA:-5100万ドル(予想:-3330万ドル)
・総営業費用 6660万ドル
・当座資産:5.16億ドル
【企業概要】
標準的な市販の携帯電話や2G/3G/4G LTE/5G、IoT対応機器への接続を提供する、低軌道衛星を利用したグローバルな宇宙ベースのセルラー・ブロードバンド・ネットワークを構築する。静止衛星システムによる通信遅延の影響の軽減や、モバイルサービスがない地域での接続提供に取り組む。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース