15日の米国市場ダイジェスト:NYダウは305ドル安、利下げ期待後退で利益確定売り
■NY株式:NYダウは305ドル安、利下げ期待後退で利益確定売り
米国株式市場は続落。ダウ平均は305.87ドル安の43,444.99ドル、ナスダックは427.53ポイント安の18,680.12で取引を終了した。
連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長のタカ派発言を受けた売りが継続し、寄り付き後、下落。トランプ次期政権の規制緩和など企業の業績を支援する政策を期待した買いが一段落したほか、FRB高官発言を受け、12月の追加利下げ観測が後退したため、続落した。相場は終日軟調に推移し戻りなく終了。セクター別では、自動車・自動車部品や家庭・パーソナル用品が上昇した一方、半導体・同製造装置が下落した。
プール用品販売会社プール(POOL)は著名投資家のバフェット氏が運営するバークシャー・ハサウェイ(BRK)による株の保有が当局の報告で明らかになり、上昇。化粧品小売りチェーンのアルタ・ビューティー(ULTA)はバークシャーハサウェイ(BRK)が保有する同社株を全て売却したことが当局への報告で明らかになり、下落。スポーツ用品メーカーのナイキ(NKE)は著名投資家のアックマン氏が運営のヘッジファンド、パーシング・スクエア・キャピタルによる同社株保有が当局への報告で明らかになり、上昇した。
ソフトウエア会社のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)は、NY証券取引所からナスダックへ上場移行する計画を発表し、上昇。バイオのモデルナ(MRNA)や製薬会社のファイザー(PFE)は、トランプ次期大統領がワクチン懐疑派のロバート・ケネディ・ジュニア氏を厚生長官に指名したため売り上げ減懸念にそれぞれ下落。自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)はコスト削減の一環として従業員削減策を発表し、下落した。
ボストン連銀のコリンズ総裁は14日のインタビューで、12月会合では追加利下げが間違いなく検討されるだろうがまだ決まったわけでないと指摘。会合までのデータで妥当な行動を検討していかなくてはならないと述べた。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:トランプトレード一服でリスク選好の円売り後退&日銀の追加利上げ観測
15日のニューヨーク外為市場でドル・円は155円77銭へ強含んだのち、153円86銭まで下落し、154円45銭で引けた。米10月小売売上高が予想を上回ったほか、米ボストン連銀のコリンズ総裁が12月の利下げは除外しないが、決定ではないとの発言を材料にドル買いが優勢となった。ただ、利下げ軌道は変わらずとの見方でドル買いが一服。トランプトレード一服でリスク選好の円売りが後退、日銀の追加利上げ観測を受けた円買いが強まった。
ユーロ・ドルは1.0593ドルへ上昇後、1.0516ドルまで下落し、1.0533ドルで引けた。ユーロ・円は、164円50銭から162円32銭まで下落。ポンド・ドルは1.2697ドルへ上昇後、1.2597ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8900フランへ上昇後、0.8859フランまで下落した。
■NY原油:反落、将来的な供給超過を懸念した売りが強まる
NYMEX原油12月限終値:67.02 ↓1.68
15日のNY原油先物12月限は反落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前営業日比-1.68ドル(-2.45%)の67.02ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは66.82ドル-68.69ドル。米国市場の序盤にかけて68.69ドルまで買われたが、将来的な供給超過を懸念した売りが強まり、一時66.82ドルまで反落。通常取引終了後の時間外取引で主に67ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 46.75ドル +0.85ドル(+1.85%)
モルガン・スタンレー(MS) 134.06ドル +1.63ドル(+1.23%)
ゴールドマン・サックス(GS)593.54ドル +4.93ドル(+0.83%)
インテル(INTC) 24.35ドル -0.68ドル(-2.71%)
アップル(AAPL) 225.00ドル -3.22ドル(-1.41%)
アルファベット(GOOG) 173.89ドル -3.46ドル(-1.95%)
メタ(META) 554.08ドル -23.08ドル(-3.99%)
キャタピラー(CAT) 384.07ドル -3.29ドル(-0.84%)
アルコア(AA) 44.02ドル +2.81ドル(+6.81%)
ウォルマート(WMT) 84.25ドル -0.22ドル(-0.26%)
《ST》