富田隆弥の【CHART CLUB】 「煮詰まる日本株、放れに従う」

市況
2024年11月16日 10時00分

◆11月6日から始まったトランプ・ラリーに押し上げられ、NYダウナスダックなど米国主要株価指数は一気に史上最高値を更新し、日足チャートは好転を果たした。さすがに週明け11日で一旦ピークアウトして一服気味だが、好転後のスピード調整はチャートのセオリーでもあり、年末商戦からクリスマスに向けて株価上昇の期待が膨らむ。

◆とはいえ、米国10年債利回りは4.4%台に上昇し、為替がドル独歩高となる一方、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が11月7日高値の5337ポイントから13日安値の4999ポイントへと4日続落するなど、他金融市場でもトランプ氏の大統領返り咲きの影響が色濃く見られる。暗号資産「ビットコイン」も過去最高値を大きく更新中だが、それらが株式市場に今後どう影響してくるかにも注視しておく必要がある。

◆一方、日経平均株価はトランプ・ラリーで7日に3万9884円の高値を付けたが、4万円が上値の壁となり煮詰まりをみせている。200日移動平均線(14日時点3万8515円)を中心とするもみ合いは9月下旬から続いており、いつ「放れ」を見せてもおかしくない。10月15日高値の「4万0257円」と10月24日安値の「3万7712円」を上下のポイントとして「放れ」の方向に注目しておく。

◆SOX指数の下落もあって、日本の半導体関連株は軟調が目立つ。日経平均株価への半導体株の寄与度は小さくなく、4万円の壁を抜くには半導体株の上昇が必要だ。その意味で、11月20日に発表が予定される米エヌビディア<NVDA>の決算(8-10月期)が一つのポイントになる。いずれにせよ、ここからは日経平均株価の「放れに従う」ことになる。

(11月14日 記、次回更新は11月23日10時を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.