ユーロ週間見通し:伸び悩みか、日本のインフレ指標に注目

通貨
2024年11月16日 15時27分

■軟調推移、一時1.05ドルを下回る

今週のユーロ・ドルは軟調推移。一時1.05ドルを下回った。来年1月に発足予定のトランプ新政権への期待やドイツにおける政治不安の高まりを受けてリスク回避のユーロ売り・米ドル買いが続いた。米国の利下げは年内で終了するとの見方が浮上したこともユーロ売り・米ドル買いを促す一因となったようだ。取引レンジ:1.0496ドル-1.0727ドル。

■伸び悩みか、直近における企業景況感などが手掛かり材料に

来週のユーロ・ドルは伸び悩みか。ユーロ圏製造業、サービス業PMIなど企業景況感を示す経済指標が注目され、市場予想を下回った場合、欧州中央銀行(ECB)の追加利下げを見込んだユーロ売りが強まりそうだ。ドイツの政局流動化も懸念材料に。一方、米トランプ次期政権の発足に向け政策期待は継続するとみられる。

予想レンジ:1.0400ドル-1.0700ドル

■弱含み、ドイツにおける政治不安の高まりを嫌気

今週のユーロ・円は弱含み。ドイツにおける政治不安の高まりを受けてリスク回避のユーロ売り・米ドル買いが続いており、この影響でユーロ・円の取引でもユーロ買い・円売りは縮小。一段の円安進行を阻止するための日本の為替介入が警戒されており、米ドル高円安の進行は一服したことも影響したようだ。取引レンジ:162円32銭-165円04銭。

■伸び悩みか、日本のインフレ指標に注目

来週のユーロ・円は伸び悩みか。11月22日発表のユーロ圏の製造業・サービス業PMIなどが市場予想を下回った場合、欧州中央銀行(ECB)の追加利下げを見込んだユーロ売りが強まる可能性がある。ドイツの政治情勢の混乱もユーロ売りを後押しするとみられる。一方、22日の日本の消費者物価指数(CPI)コア指数が市場予想を下回った場合、日本銀行による12月利上げ観測は後退し、ユーロ売り・円買いは縮小する可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・22日(金):11月製造業PMI(10月:46.6)

・22日(金):11月サービス業PMI(10月:51.6)

予想レンジ:160円00銭-165円00銭

《FA》

提供:フィスコ

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