18日の株式相場見通し=大幅反落、米ハイテク株安受けリスクオフ
18日の東京株式市場は主力ハイテク株を中心に売り込まれる展開となり、日経平均株価が大幅反落する可能性が高い。前週末はドイツやフランスなど主要国の株価が総じて軟調だったが、米国時間に入るとリスクオフの流れが強まる形となった。前週に発表された経済指標に米経済の根強いインフレ圧力を示すものが相次いだことで、FRBによる利下げ期待が後退している。パウエルFRB議長が講演で利下げを急ぐ必要がないという見方を示したが、その他のFRB高官もこれまでとスタンスを変え、タカ派的なコメントをする向きが目立つようになっている。これを受け、12月のFOMCで利下げが行われないとの観測が浮上し株式市場に重荷となった。この日に開示された10月の米小売売上高は市場の予想を上回っただけでなく、9月分も上方修正された。更にNY連銀製造業景気指数も市場の見通しから大きく上振れた。米経済の強さが改めて確認されるなか、米長期金利が一時4.5%に達するなど上昇傾向を強めており、これを背景にハイテク株を中心に売り圧力が強まった。特に半導体製造装置大手のアプライド・マテリアルズ<AMAT>が決算発表時に開示した売上高見通しがコンセンサスを下回ったことを受け、9%超の急落をみせ投資家のセンチメントを悪化させた。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3.4%安と大幅な下げとなっている。東京市場では米ハイテク株安を受け、半導体関連などを中心に深押しも想定される場面だ。外国為替市場で急速にドル安・円高方向に押し戻されており、これも輸出セクターを中心に逆風材料となり、3万8000円台割れも視野に入る可能性がある。
15日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比305ドル87セント安の4万3444ドル99セントと続落。ナスダック総合株価指数は同427.530ポイント安の1万8680.121だった。
日程面では、きょうは9月の機械受注など。海外では、G20首脳会議、11月の全米建設業協会(NAHB)住宅市場指数、9月の対米証券投資など。