アジア株 上海香港反発、習近平氏が米新政権と協力する用意 サムスン電子は急騰、予想外の自社株買い計画
アジア株 上海香港反発、習近平氏が米新政権と協力する用意 サムスン電子は急騰、予想外の自社株買い計画
東京時間11:09現在
香港ハンセン指数 19633.17(+206.83 +1.06%)
中国上海総合指数 3352.38(+20.96 +0.64%)
台湾加権指数 22685.33(-57.44 -0.25%)
韓国総合株価指数 2469.68(+52.82 +2.19%)
豪ASX200指数 8282.10(-3.05 -0.04%)
アジア株は高安まちまち。上海株と香港株は反発、米中対立激化懸念がやや緩和している。
前週末に開かれたAPEC首脳会議で中国習近平国家主席がバイデン米大統領に、トランプ次期大統領と協力し関係を強化する用意があると伝えた。習氏は、困難を乗り越えるためには「団結と協力」が必要、デカップリングもサプライチェーンの混乱も解決策にはならないと述べ、中国は米国の新政権と協力し意思疎通を維持し、両国の利益のために中米関係の安定した移行に努める用意があると述べた。
ただ、トランプ次期大統領は中国に対し高い関税を課すことを表明しているほか、対中強硬派で知られるルビオ氏とウォルツ氏の2人を閣僚級ポストに指名したこともあり、今後数年間にわたり米中関係はさらに悪化する恐れがある。
元中国人民銀行当局者は米新政権が中国に対し60%の高い関税を課した場合、中国は報復措置を取り、WTO(世界貿易機関)に提訴するだろう。中国はできることはたくさんある、米国債にも影響すると付け加えた。ブルームバーグとのインタビューで語った。
米モルガンスタンレーはデフレ圧力とトランプ政権による対中関税を含む地政学的緊張の高まりを受け、来年の中国株は、より不安定な動きになると予想。中国株を若干アンダーウェイトに変更した。
米ゴールドマンサックスはトランプ政権による対中関税引き上げが豪州にとってマイナスの影響をもたらすとして、来年の豪州の経済成長予測を従来の2.0%から1.8%に下方修正した。また、豪中銀の利下げ開始時期については来年2月と予想、来年11月までに金利を3.25%にまで引き下げると見ている。多くのアナリストは最初の利下げを来年5月頃と見ているが、ゴールドマンは他よりもハト派的だ。米国の中国関税引き上げは豪中銀にハト派的な影響を与えると見ている。
韓国株は大幅上昇、サムスン電子の急騰を受けハイテク関連を中心に幅広い銘柄が上昇している。サムスン電子は予想外の自社株買い計画を発表した。今後1年間で約10兆ウォン(72億ドル)相当の自社株買い戻しを行うとの計画を発表、サムスン電子株は一時11%超上昇した。
香港株は反発。銀行や不動産が総じて上昇。JDドットコムやテンセントホールディングス、ネットイースやバイドゥなどハイテク関連も上昇している。上海株も反発。不動産や金融、エネルギー関連、公益、資本財などが上昇している。