アジア株 上海と香港は大幅反発、米中対立激化懸念ひとまず緩和 習近平氏がトランプ氏と協力する用意

市況
2024年11月18日 14時20分

アジア株 上海と香港は大幅反発、米中対立激化懸念ひとまず緩和 習近平氏がトランプ氏と協力する用意

東京時間14:02現在

香港ハンセン指数   19658.26(+231.92 +1.20%)

中国上海総合指数  3372.18(+41.45 +1.24%)

台湾加権指数     22572.16(-170.61 -0.75%)

韓国総合株価指数  2462.55(+45.69 +1.89%)

豪ASX200指数    8312.60(+27.45 +0.33%)

インドSENSEX30種  77262.56(-317.75 -0.41%)

アジア株は高安まちまち。上海株と香港株は大幅反発、米中対立激化懸念がひとまず和らいでいる。

先週末のAPEC首脳会議で中国の習近平国家主席は、バイデン米大統領にトランプ次期大統領と協力し関係を強化する用意があると伝えた。習氏は、困難を乗り越えるためには団結と協力が必要だとして、中国は米国の新政権と協力し両国の利益のために中米関係の安定した移行に努める用意があると述べた。

ただ、トランプ次期大統領は中国に対し60%の高い関税を課すことを表明しているほか、対中強硬派で知られるルビオ氏とウォルツ氏の2人を閣僚級ポストに指名したこともあり、今後数年間にわたり米中関係はさらに悪化する恐れがある。元中国人民銀行の当局者は米新政権が中国に対し高い関税を課せば中国は報復措置を取り、WTOに提訴するだろうと指摘、中国は「できることはたくさんある」、米国債にも影響すると付け加えた。米モルガンスタンレーはデフレ圧力とトランプ政権による対中関税を含む地政学的緊張の高まりを受け、来年の中国株は、より不安定な動きになると指摘。中国株を若干アンダーウェイトに変更した。

香港株は大幅反発。不動産や金融、ハイテク、エネルギー関連など幅広い銘柄が上昇している。上海株も大幅反発している。

台湾株は下落。前週末のナスダック大幅下落を受け、聯発科技やTSMCなど半導体を中心にハイテク関連が総じて下落している。今週は米半導体大手エヌビディアの決算が予定されており警戒感が高まっている。

韓国株は大幅高、サムスン電子の上昇を受けハイテク関連を中心に幅広い銘柄が上昇している。サムスン電子は一時11%急騰、予想外の自社株買い計画の発表が好感されている。

豪州では今週、豪中銀11月会合の議事録が公表されるほか、ブロック豪中銀総裁の講演が予定されている。豪中銀はインフレ上振れリスクを警戒しており依然としてタカ派姿勢を支持している。米ゴールドマンサックスは米中貿易摩擦が豪州にとってマイナスだとして、豪州の来年の経済成長予想を従来の2.0%から1.8%に引き下げた。また、米中問題は豪州の金融政策にもハト派的な影響を与えるとして、豪中銀の利下げ開始時期を来年2月と予想し、11月までに政策金利は3.25%に低下すると見ている。

出所:MINKABU PRESS

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