19日の株式相場見通し=売り買い交錯、自律反発狙いの買いも上値重い
19日の東京株式市場は売り買い交錯のなかも底堅さを発揮し、日経平均株価は3万8000円台前半で強含みに推移しそうだ。前日に400円を超える下落をみせたことで、目先自律反発狙いの買いを誘導する公算が大きい。前日の欧州株市場は主要国の株価指数が高安まちまちの展開で、独DAXは続落したものの下げ幅はわずかで、仏CAC40は小高く引けている。一方、米国株市場ではNYダウが3日続落となる一方、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は前日の急落の反動でリバウンドに転じた。米長期金利に上昇一服感が出ていることで、市場センチメントの悪化に歯止めがかかったことに加え、トランプ次期政権下での規制緩和への期待感がポジティブ視されている。個別ではテスラ<TSLA>が一時9%高と急上昇したが、これはトランプ次期大統領の政権移行チームが自動運転に関する規制緩和を検討していると伝わったことが材料視された。他方、ここ強い米経済指標の発表が相次いでいることから、12月のFOMCで利下げが見送られるとの見方が浮上していることは全体相場の上値を重くしており、様子見ムードが拭えなかった。東京市場では欧米株が高安まちまちの展開で方向性を欠いたことを受け、リスク選好の地合いとはなりにくいが、前日に日経平均が先物主導で大きく水準を切り下げたこともあって、きょうは下値抵抗力を発揮しそうだ。引き続き半導体セクターの値動きがカギを握るが、今週央にエヌビディア<NVDA>の決算発表を控えていることから積極的な買いは見込みにくい。
18日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比55ドル39セント安の4万3389ドル60セントと続落。ナスダック総合株価指数は同111.685ポイント高の1万8791.806だった。
日程面では、きょうは1年物国庫短期証券入札など。海外では豪中銀理事会の議事要旨(11月開催分)、10月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値、10月の米住宅着工件数、10月の米建設許可件数など。