AT&Tにアナリストが注目 高配当だけではない!=米国株個別

材料
2024年11月21日 5時17分

(NY時間15:17)(日本時間05:17)

AT&T<T> 22.80(+0.07 +0.32%)

米大手証券のアナリストがAT&T<T>に注目している。同社の高配当に魅力を感じている投資家も多く、同社の配当利回りは4.89%。ただ、株価自体も持続的な上昇が期待できるという。同社には利益を押し上げるいくつかの要因もあり、強気ケースでは、年率2桁の利益が今後数年に渡って継続する可能性があるとしている。

ファンダメンタルズとバリュエーションの両方の機会を総合的に考慮すると、今後4年間で同社の株価は40ドルを超える可能性があり、その場合、現在の株価からのリターンは複利ベースで年率20%を超えると見ているという。

業績を見ると、同社の年率2桁の利益に貢献している要因の1つにワイヤレス業界の継続的な改善が挙げられる。ワイヤレス業界の総数は安定しており、同社とベライゾン、TモバイルUSはそれぞれ過去数四半期に1回以上の値上げを発表している。その他、この業界における資本集約の緩和を示す証拠が増えている点にも注目に値するという。

さらに、同社の光ファイバー拡大に強気の見方を示しており、拡大目標が4000万-4500万世帯に上方修正された後、同セグメントの成長は加速するはずだとしている。同社は米国で最も積極的に光ファイバー網を構築している企業で、従来のレガシー事業(DSLおよびU-verse)の損失を食い止めながら、ブロードバンドの成長を加速させるはずだという。

また、同社が掲げる戦略の要は、顧客1人当たり売上を大幅に増やすために、光ファイバーとワイヤレスのクロスセルを行うことだとも述べている。今後のレガシー事業の縮小に伴い、ブロードバンド加入者の伸びは2023年の0%から、2024年から2026年には1-3%に改善し、消費者向けの固定回線収入も2024年に3%、2025年から2026年には4%に加速すると見ている。銅線ネットワークの使用中止でレガシー事業が売上が減少するものの、利益は拡大する可能性があるとしている。

また、基盤事業が成長しないと仮定しても、2029年までの累計コスト削減で、EBITDAは470億-500億ドルの範囲に達する可能性がある。EBITDAの持続的な成長を3%と予測しており、これはウォール街がモデル化している成長よりも1-2%ポイント速い成長だという。EBITDAの持続的な成長改善は長期的に見て、高いマルチプルを正当化するはずだとも付け加えた。

なお、同社は12月3日に投資家およびアナリスト向けのイベントを開催する予定で、これがポジティブなカタリストとして作用すると考えているという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.