アルファベットの下げきつい 米司法省などが「クローム」の売却命令を求める是正案を裁判所に提出=米国株個別
(NY時間11:51)(日本時間01:51)
アルファベットC<GOOG> 165.69(-11.64 -6.56%)
本日の米株式市場はIT・ハイテク株の下げが目立っているが、その中でもアルファベット<GOOG>の下げがきつい。一部で観測報道が流れていたが、前日遅くに米司法省と複数の州当局が、同社傘下のグーグルの独占解消に向け、インターネット閲覧ソフト「クローム」の売却命令などを求めるビジネス手法の是正案を裁判所に提出した。
グーグルが90%近いシェアを握るオンライン検索サービスなどについて、米連邦地裁が反トラスト法違反を認定したことを受けたもので、世界有数のIT企業が事業売却を迫られる可能性もある。
米司法省と各州の反トラスト法執行担当者は、グーグルのウェブブラウザーの強固な支配が判決で指摘された事実を踏まえ、クロームを同社は売却せざるを得ないと主張している。
スマホのOS「アンドロイド」も売却が望ましいが、グーグルなどが反対しかねないとの認識に基づき、一連の制限を課す是正措置を代わりに提示した。
米司法省と各州は、潜在的ライバル企業の自社製品改善に役立つよう基礎となる「クリック&クエリー(検索要求)」データと検索結果のライセンシング(使用許可)をグーグルに義務付ける案も示した。
AI製品からオプトアウトできる能力をウェブサイトにさらに持たせ、広告主が掲載先をもっと管理できるようにすべきだと裁判所に要請している。
首都ワシントンの連邦地裁のメータ判事は今年8月、グーグルがオンライン検索サービスと検索テキスト広告市場で反トラスト法に違反したとの判断を示していた。メータ判事は来春の審理を経て、グーグルの違法行為によって失われた競争環境を回復するための是正策を決定する予定。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース