米国市場の動きをにらみながらの展開【クロージング】

市況
2024年11月22日 16時36分

22日の日経平均は3日ぶりに反発。257.68円高の38283.85円(出来高概算16億8000万株)で取引を終えた。前日の米国市場でエヌビディアが反発したことなどから、東京市場でも半導体関連株を中心に値を上げる銘柄が増えた。また、前日までの下げの反動から自律反発を狙った買いも加わり、日経平均は前引けにかけて38420.63円まで値を上げた。ただ、週末の持ち高調整の動きやロシア・ウクライナ情勢を見極めたいと考えている向きも多く、次第に様子見ムードが広がり、38300円前後での推移が続いた。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1100を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、海運、医薬品、電気ガス、輸送用機器、精密機器の5業種を除く28業種が上昇し、石油石炭、非鉄金属、繊維製品、サービス、鉱業の上昇が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、リクルートHD<6098>、アドバンテス<6857>が堅調だった半面、中外薬<4519>、スズキ<7269>、第一三共<4568>、オムロン<6645>が軟化した。

20日の時間外取引で下落したエヌビディアが21日の通常取引では上昇したことが投資マインドの好転につながり、東エレクやアドバンテスなど半導体関連株への押し目買いにつながった。また、新規失業保険申請件数が市場予想を下回り、米国景気の堅調さ示されるなか、前日の米国主要株価指数が上昇したことも安心感につながった。さらに、投資ファンドの株式保有などが判明した帝人<3401>やSWCC<5805>、ウクライナ情勢への懸念から原油市況が上昇していることから、石油株にも投資資金が向かうなど個別材料株も賑わっていた。

日経平均は反発したものの、75日線(37900円程度)水準を下値に、200日線(38500円程度)を上値にしたレンジ内の動きにとどまっている。足元では、次期トランプ政権の関税引き上げ政策への警戒感、日本企業の業績伸び悩み懸念、ウクライナとロシアを巡る地政学リスクの高まりなど見極め材料が山積していることが主な要因と言えるだろう。目先的にはロシア・ウクライナ情勢で、今週末に一段と戦闘状態が激化するのかどうかなどを見極める必要がある。一方、米国では来週26日に11月のコンファレンスボードによる消費者信頼感指数、27日には10月の個人消費支出(PCE)デフレーターなどの経済指標の発表が予定されており、米国市場の動きをにらみながらの展開に変化はなさそうだ。

《CS》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.