ディレクTV、ディッシュの買収中止の意向=米国株個別
(NY時間10:16)(日本時間00:16)
エコスター<SATS> 22.96(-0.61 -2.59%)
米衛星放送のディレクTVは、同業のディッシュ・ネットワークの買収を中止する意向をディッシュの親会社エコスター<SATS>に通知した。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。主要な債券保有者の同意を得られなかったとしている。
ディレクTVは今月に入り、債務交換問題が決着しなければ、本日深夜までに買収を取り止める考えを示していた。同社が債券保有者と新たな協議を始めディールを維持しようとする動きはなかった。
ディレクTVはエコスターから子会社のディッシュとオンラインサービス「スリングTV」を取得するが、名目上の対価は1ドルとし、これに約97億5000万ドルの債務継承分が加わるのが当初の条件だった。ディレクTVは、約1800万人の加入者を持つ米最大の有料テレビプロバイダーとなる見通しだった。
ディレクTVのモローCEOは、「ディレクTVとディッシュの組み合わせは全ての利害関係者に利益をもたらすと信じていたが、提案した交換条件がディレクTVのバランスシートと業務上の柔軟性を守る上で必要だったため取引を中止することにした」と述べた。
ディッシュの社債保有者グループは、ディレクTVが10月末に提示した債務交換の修正案を拒否した。ディレクTVは、AT&T<T>と投資会社TPGが共同所有している。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース