FRB、今後の枠組み見直しの詳細と重点分野を発表
FRBは本日、今後予定されている枠組み見直しに関する詳細を発表し、その中で中央銀行のコミュニケーションツールに特に重点を置くことを明らかにした。見直しは「FOMCのより長期的な目標と金融政策戦略に関する声明」および「中央銀行のコミュニケーション」を対象とする。インフレ目標の存在自体は見直しの対象にはならない。
パウエル議長は声明で「われわれは新しいアイデアや批判的なフィードバックを受け入れる用意があり、過去5年間の教訓を活かし、必要に応じてアプローチを適応させ、われわれが責務を負う米国民に最善のサービスを提供して行く」とで述べた。政策立案者間の議論は、2025年1月28-29日に開始される。
FRBは「Fed Listens」イベントも継続し、当局者の考えに多様な声を反映させることを目的とした地域社会との交流は継続する。来年の5月15―16日には、枠組みの見直しに焦点を当てた研究会議を主催し、そこには外部からの講演者やパネリストも参加する。
2019年に開始され2020年に終了した前回の見直しでは、「平均2%」という柔軟な方針を導入。物価上昇率が目標を下回る状態が続いた場合、2%目標を一時的に上回るオーバーシュートの期間を容認し、それで過去の低インフレ期間を相殺し、長期的な平均を達成するアプローチに転換していた。
ただ、パウエル議長は先週、従来のインフレ目標である「2%目標」に戻す可能性を示唆していた。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース