伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 11月24日版
日経平均は12月上旬までに4万0257円以上へ上げる公算も
1. NYダウは来年1月までに4万6000ドル以上へ上昇する公算か
図1は、 NYダウの終値の月足です。2020年3月以降、NYダウは5つの波のパターンを形成中の可能性があります。
現在は、3波目の上昇場面へ入っていると考えられます。3波の終点は、おおまかに4万6000ドル以上の地点が目安になります。3波の終点をつけた後は、2022年1月から10月までの2波と同程度の値幅の4波の下げ場面へ入ると考えられます。
現時点では、3波の終点を来年前半につけた後、その後、4波の調整が表れると推測しています。
これまでの値動きや現在の状況、12月の値動きのパターンを考慮すると、4万6000ドル以上へ上げる時期は、来年1月までのどこかになる公算です。
その場合の展開は「12月上旬頃までに4万6000ドル以上へ上げるパターン」と、「12月17?18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)をきっかけにして、4万6000ドル以上を目指す動きへ入り、1月に4万6000ドル以上へ上昇する」という2通りが考えられます。
前者なら、11月19日から始まる勢いの強い上昇の流れを12月上旬まで継続して、目先は目立った調整なく4万6000ドル以上へ上げる公算です。
11月22日の終値が4万4296ドルなので、あと5~10営業日の期間で、だいたい2000ドル幅か、それ以上の値幅の上昇を経過することになります。
この上昇は、1営業日200ドル幅から500ドル幅の速度になります。200ドル幅の下げが表れたら、翌営業日以降、その下げ分と上げるはずの値幅を加えた上昇場面が表れると推測できる動きです(日を追うごとに達成できるかがはっきりします)。
後者なら、週明け後は11月11日の高値4万4486ドルが意識される格好で上値を抑えられる公算です。その後、12月中旬頃まで、11月19日の安値4万2938ドルから4万4486ドル程度の範囲での保ち合いを経過した後、上昇を開始すると考えられます。
図1 NYダウの終値の月足