ピーボディ、アングロ・アメリカンから製鉄用石炭事業を取得へ=米国株個別
(NY時間09:52)(日本時間23:52)
ピーボディ・エナジー<BTU> 26.79(-0.62 -2.26%)
石炭採掘のピーボディ・エナジー<BTU>が下落。英資源大手のアングロ・アメリカンが、製鉄用石炭事業を同社に売却することで合意したと発表した。取引額は最大37.8億ドルに達する可能性があるという。
アングロ・アメリカンは、今年初めにBHPグループからの490億ドルの買収提案を受け拒否しているが、その際、事業を大幅に簡素化し、縮小することを目指すとしていた。今回の取引はその一環。石炭事業の売却は、このプロセスにおける第1歩と見られていたが、オーストラリアにある5つの鉱山のうち最大のグロブナー鉱山で爆発と火災が発生したため、売却は妨げられた。
アングロ・アメリカンはピーボディから、前払い金として20.5億ドルの現金を受け取り、さらに7.25億ドルを後払い金として受け取ると発表した。さらに石炭価格に応じて5.5億ドル、グロブナー鉱山の再開に応じて4.5億ドルを受け取ることができる。
ピーボディにとって今回の買収は、製鉄用石炭の海上市場を独占する少数の生産者へと同社を押し上げるものとなる。
この分野は現在、BHP三菱アライアンスの合弁事業とグレンコアが最大の生産者となっている。
【企業概要】
米国ワイオミング州、インディアナ州、アリゾナ州およびオーストラリアなどにて、石炭を生産し、主に発電機、工業施設、鉄鋼メーカーに販売する。また石炭および貨物関連契約の販売および仲介取引を行う。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース