米新築住宅販売が大きく減少 ハリケーンやトランプトレードの影響 在庫が過去2年間で最高
*米新築住宅販売件数(年率)(10月)0:00
結果 61.0万件
予想 72.5万件 前回 73.8万件
中間価格 43.73万ドル(42.68万ドル)
平均価格 54.58万ドル(50.99万ドル)
在庫水準 9.5カ月分(7.7カ月分)
()は前回
先ほど発表の10月の米新築住宅販売件数は年率換算で61万件と予想を大きく下回る減少となり、ほぼ2年ぶりの低水準に落ち込んだ。南部を襲った2つのハリケーンで住宅購入者の購買意欲が依然妨げられていることが示されている。
南部は同国最大の住宅地域で販売数も減少。南部の販売数は28%減の33万9000件となり、2020年4月以来の最低水準となった。西部でも販売数は減少。一方、北東部と中西部は増加した。
住宅価格の中央値は43万7300ドルとなり、14カ月ぶりの高値となった。住宅価格が最も低い南部での販売減少が反映された。
9月にFRBの大幅利下げもあり、一時的に住宅ローン金利が低下したことをきっかけに、全国的に新築住宅の販売が急増した。しかし、好調は長続きしていない。その後はトランプトレードで長期金利が上昇し、住宅ローン金利も再び上昇。購入者も様子見に回った模様。住宅ローンの申請件数が減少しているため、すぐの回復は期待できないとの声もエコノミストからは出ている。
住宅建設業者は値下げや顧客の住宅ローン金利補助など、購入者を惹きつけるための魅力的なオファーを提示している。新築住宅の供給量は増加しており、10月の在庫は2.1%増の48万1000戸と、現在の販売ペースで換算すると9.5カ月分まで拡大。過去2年間で最高水準となっている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース