デルが決算受け大幅安 PCが失速 AIサーバーはやや物足りなさも=米国株個別
(NY時間09:34)(日本時間23:34)
デル<DELL> 123.40(-18.34 -12.94%)
デル・テクノロジーズ<DELL>が大幅安。前日引け後に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益は予想を上回ったものの、売上高は予想を下回った。PC市場の復活の兆しが失速しており、PC事業の売上高は1%減の121億ドルとなり、予想も下回った。
同社はAIの作業負荷に最適な高性能サーバーで投資家の関心を取り戻している。今月初めに同社はクラウドインフラプロバイダーのコアウィーブ社にエヌビディア<NVDA>の新チップ「ブラックウェル」を搭載したサーバーを出荷すると発表。そのAIサーバーを含むインフラ部門の売上高は114億ドルに達したが、予想を僅かに上回る程度だった。
同社のクラークCOOは声明で「AIは減速の兆しが見られない。われわれにとってそれは堅実な機会だ」と述べた。第3四半期のAIサーバーの受注額が36億ドルに達し、あらゆる顧客タイプで成長していると強調。第3四半期までの受注残は45億ドルとなった。
ただ、AIサーバーへの期待で、同社株は今年に入り85%上昇している。今回の数字は若干物足りなかったようだ。
アナリストからは「同社のガイダンスは、AI関連の収益が不規則で、顧客の受容のタイミングに依存するという点で期待外れではあった」といった見方や、「AIサーバーの売上は計画通りではあったが、パイプラインに関する肯定的なコメントにもかかわらず、第4四半期には若干の下方修正となった」との評価も聞かれた。
(8-10月・第3四半期)
・1株利益(調整後):2.15ドル(予想:2.05ドル)
・売上高:243.7億ドル 9.5%増(予想:245.9億ドル)
インフラ:113.7億ドル(予想:113.4億ドル)
サーバーおよびネットワーク:73.6億ドル(予想:75.3億ドル)
ストレージ:40.0億ドル(予想:38.3億ドル)
クライアント:121.3億ドル(予想:124.2億ドル)
・営業利益(調整後):22.0億ドル(予想:21.6億ドル)
(11-1月・第4四半期)
・1株利益:2.40~2.50ドル
・売上高:240~250億ドル
・インフラユニット販売台数:20%台半ばの増加
・PCユニット販売台数:1桁台前半の増加
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース