欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米当局者のハト派姿勢も雇用情勢を見極め
3日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想したい。米連邦準備制度理事会(FRB)当局者からハト派的な見解が示されれば、ドル売り先行の見通し。ただ、米雇用関連指標が堅調なら、ドル売りを弱める材料となりそうだ。
米感謝祭に向けたドル売りは一服し、前日は買戻しが先行。ただ、今月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げが観測され、金利安・ドル安に振れた。ユーロ・ドルは1.0460ドル台から1.0510ドル台に持ち直し、ドル・円は150円台を維持できず、149円付近に失速。本日アジア市場で米10年債利回りは下げ渋り、ドル売りは一服。ドル・円は円買い圧力が根強いものの、株価にらみの円売りで150円付近に戻した。
この後の海外市場は日米金融政策にらみ。引き続き日銀による12月の追加利上げ観測で円買いに振れやすく、主要通貨の下押し圧力となる。また、ハト派寄りのFRB当局者の発言を受け、追加利下げを見込んだドル売りも継続しそうだ。ただ、今晩の米JOLTS求人件数は前回を上回ると予想されており、今週の雇用統計の改善に思惑が広がればドル売りは後退。また、ドルは先月末の下落で値ごろ感による買戻しが入りやすい。
【今日の欧米市場の予定】
・18:30 南ア・7-9月期GDP(前年比予想:+1.1%、4-6月期:+0.3%)
・24:00 米・10月JOLT求人件数(予想:747.0万件、9月:744.3万件)
・02:35 クーグラー米FRB理事講演(労働市場と金融政策)
・05:45 グールズビー米シカゴ連銀総裁閉会あいさつ(農業会合)
《CS》