セールスフォース、決算受け時間外で6%上昇 エージェントフォースへの期待高める=米国株個別
(NY時間16:50)(日本時間06:50)時間外
セールスフォース<CRM> 352.35(+20.92 +6.31%)
セールスフォース<CRM>が上昇。引け後に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想を上回ったものの、1株利益は予想を下回った。重要な指標である進行中の残存履行義務は予想を上回った。ただ、ガイダンスでは25年度通期の1株利益の見通しを下方修正している。第4四半期については、進行中の残存履行義務は約9%増を見込んだ。
今回の決算は、同社が大々的に宣伝しているAI製品の戦略が業績を押し上げるという期待を高めている。同社は10月にエージェントフォースと名付けたサービスを開始し、当初の価格はエージェントあたり約2ドルとした。
ベニオフCEOは声明で「エージェントフォースにより、われわれは未来を目撃しているだけでなく、それをリードし、あらゆるビジネスや業界におけるデジタル労働の新たな時代を切り開いている」と述べた。
同CEOは先月、エージェントフォースに自信を持っており、営業を担当する従業員を1000人増員すると発表。これまで同CEOはアクティビスト(物言う株主)からの圧力もあり、経費削減と収益性向上に取り組んできたが、大幅な増員計画は約2年間の経費削減策からの大転換となる。
(8-10月・第3四半期)
・1株利益(調整後):2.41ドル(予想:2.44ドル)
・売上高:94.4億ドル 8.3%増(予想:93.5億ドル)
サブスクおよびサポート:88.8億ドル(予想:88.2億ドル)
プロフェッショナルサービス・その他:5.65億ドル(予想:5.33億ドル)
・営業利益(調整後):31.2億ドル(予想:30.1億ドル)
・残存履行義務:531億ドル(予想:530.9億ドル)
進行中:264億ドル(予想:260.4億ドル)
非進行中:267億ドル(予想:271.9億ドル)
・FCF:17.8億ドル(予想:16.9億ドル)
(11-1月・第4四半期見通し)
・1株利益(調整後):2.57~2.62ドル(予想:2.65ドル)
・売上高:99~101億ドル(予想:100.5億ドル)
・進行中の残存履行義務:約9%増
(25年度通期見通し)
・1株利益(調整後):9.98~10.03ドル(従来:10.03~10.11ドル)(予想:10.10ドル)
・売上高:378~380億ドル(従来:377~380億ドル)(予想:378.6億ドル)
・営業利益率(調整後):32.9%(予想:32.8%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース