3日の米国市場ダイジェスト:NYダウは76ドル安、雇用統計待ち
■NY株式:NYダウは76ドル安、雇用統計待ち
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は76.47ドル安の44,705.53ドル、ナスダックは76.96ポイント高の19,480.91で取引を終了した。
今週予定されている雇用統計の発表を控えた調整が続き、寄り付き後、まちまち。ダウは手仕舞い売りが継続し終日軟調に推移したものの、JOLT求人件数が労働市場の底堅さを再表明したため景気に楽観的な見方が強まり下げ止まり、終盤にかけて下げ幅を縮小した。ナスダックは携帯端末のアップル(AAPL)やオンライン小売のアマゾン(AMZN)などが買われ、指数を押し上げ終盤にかけ上げ幅を拡大し連日で過去最高値を更新。相場はまちまちで終了した。セクター別では、電気通信サービスやテクノロジー・ハード・機器が上昇した一方、自動車・自動車部品が下落。
通信のAT&T(T)は投資家説明会で示した強い見通しを好感し、アナリストが投資判断を引き上げ、上昇。オンライン小売のアマゾン(AMZN)は感謝祭前後の売上高が過去最高を記録、さらに、クラウドコンピューティング部門のアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)が自社設計の半導体「トレーニウム」数十万個搭載する強力な人工知能(AI)スーパーコンピューター「ウルトラクラスター」の開発計画と新たなサーバーを発表し、上昇した。
靴メーカーのスケッチャーズUSA(SKX)は最高経営責任者(CEO)が現在の時点で年末商戦が非常に心強い結果と楽観的見解を示し、上昇。保険のアフラック(AFL)は業績見通しに失望し、売られた。運送会社のフェデックス(FDX)はアナリストが投資判断を引下げ、下落。
クラウド型ソフトウエア会社のセールスフォース(CRM)は取引終了後に第3四半期決算を発表。見通しが好感され、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:韓国大統領の非常戒厳宣言を巡り円は乱高下、一時148円台後半まで円高に振れる
3日のニューヨーク外為市場でドル・円は149円68銭から148円65銭まで下落し、149円52銭で引けた。韓国の尹大統領が緊急の戒厳令を宣言したため韓国ウォンに対する円買いやリスク回避の円買いが加速した。その後、韓国国会が大統領が宣言した非常戒厳の解除を求める決議案を可決したため、円買いが一服。米10月JOLT求人件数が予想以上に増加したため長期金利が上昇し、ドル売りも後退した。
ユーロ・ドルは1.0492ドルへ下落後、1.0535ドルまで上昇し、1.0508ドルで引けた。フランスの内閣不信任投票を控えた警戒感にユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は、157円34銭から156円18銭まで下落した。日欧金利差縮小観測にユーロ売り、円買いが継続。ポンド・ドルは1.2637ドルへ下落後、1.2700ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.8830フランへ下落後、0.8864フランまで上昇した。
■NY原油:大幅高で69.94ドル、供給不安強まる
NY原油先物1月限は大幅高(NYMEX原油1月限終値:69.94 ↑1.84)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は、前営業日比+1.84ドル(+2.70%)の69.94ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは67.91ドル-70.23ドル。アジア市場で67.91ドルまで売られたが、石油輸出国機構(OPEC)とそのほかの主要産油国で構成されるOPECプラスが原油生産量の引き上げを3カ月先送りとする方向であると報じられたことで供給不安が強まり、米国市場の後半にかけて70.23ドルまで上昇。通常取引終了後の時間外取引では主に70ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 46.82ドル -0.22ドル(-0.46%)
モルガン・スタンレー(MS) 130.44ドル -0.59ドル(-0.45%)
ゴールドマン・サックス(GS)602.08ドル +0.37ドル(+0.06%)
インテル(INTC) 22.47ドル -1.46ドル(-6.10%)
アップル(AAPL) 242.65ドル +3.06ドル(+1.27%)
アルファベット(GOOG) 173.02ドル +0.04ドル(+0.02%)
メタ(META) 613.65ドル +20.82ドル(+3.51%)
キャタピラー(CAT) 399.26ドル -3.25ドル(-0.80%)
アルコア(AA) 45.90ドル +0.20ドル(+0.43%)
ウォルマート(WMT) 93.51ドル +0.87ドル(+0.93%)
《ST》