アジア株 韓国戒厳令の影響は限定的 豪州株は下げ縮小、30年ぶり低成長で2月利下げ観測急浮上
アジア株 韓国戒厳令の影響は限定的 豪州株は下げ縮小、30年ぶり低成長で2月利下げ観測急浮上
東京時間14:01現在
香港ハンセン指数 19771.35(+25.03 +0.13%)
中国上海総合指数 3376.41(-2.39 -0.07%)
台湾加権指数 23159.13(+131.67 +0.57%)
韓国総合株価指数 2452.47(-47.63 -1.91%)
豪ASX200指数 8465.20(-30.02 -0.35%)
インドSENSEX30種 81162.69(+316.94 +0.39%)
アジア株は高安まちまち。
韓国大統領は昨夜「非常戒厳を宣布する」と発表した。韓国で非常戒厳が出されたのは1980年以来44年ぶり。その後、国会は非常厳戒の解除を求める決議案を可決、わずか6時間で解除する事態となった。すぐに解除したことに加え、財務省が市場が正常化するまで無制限の流動性を供給する、必要に応じてあらゆる措置を講じると発表したこともあり、韓国株式市場ではパニック的な売りは見られない。
フランスで4日に、バルニエ内閣の不信任決議案の審議採決が行われる予定。マクロン氏は乗り切れると自信を示しているが…。フランス政治不安が高まれば欧州株安がアジア市場にも波及しかねない。
上海株と香港株は小動き。米中貿易摩擦激化は懸念されているものの、今月中国で重要な経済会議が2つ開かれることから、年末にかけ大規模な景気支援策を打ち出すのではないかとの期待が広がっている。
豪州株は下げ幅を縮小、4月利下げ期待が広がっている。
きょう発表された豪州の第3四半期GDPは前年比+0.8%と予想の+1.1%に届かなかった。コロナパンデミックを除けば1991年12月以来の低水準となった。1人当たりのGDPは7四半期連続で低下、同じく91年以来の低水準。貯蓄率は3.2%に上昇、家計支出は横ばいでGDPにまったく寄与しなかった。豪州経済は豪中銀が想定してたよりもはるかに弱い。弱いGDPに加え米中貿易摩擦激化が予想されていることから豪中銀の早期利下げ観測が高まっている。4月利下げ観測が高まっているが、一部で2月利下げを予想するアナリストもいる。豪中銀はインフレは「高すぎる」として早期利下げに否定的だが、来週の豪中銀理事会でブロック総裁は「ハト派」に転じる可能性がある。
ただ、豪州経済が想定してたよりも弱い状況が続けば利下げ期待などと言っていられない。豪州の先行き懸念から豪州株は下落してしまう恐れがある。為替相場では豪ドルは対ドルで8月以来の安値を更新。豪州3年債利回りは大幅低下し10月17日以来の低水準。一時3.8%台を割り込んだ。