話題株ピックアップ【夕刊】(2):F&LC、メディキット、サッポロHD

注目
2024年12月4日 15時44分

■F&LC <3563>  3,523円  +23 円 (+0.7%)  本日終値

FOOD & LIFE COMPANIES<3563>が続伸。3日に発表した11月度の月次情報で、国内「スシロー」既存店売上高が前年同月比8.0%増となり、17カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。創業41年目の好調なすべり出しとなった10月のモメンタムを維持したことに加えて、11月上旬に「かに初め祭り」、11月13日から、鮪の王様「本鮪」や新物の「濃厚うに」、人気のねぎまぐろを大盛りにして税込100円から販売したことが寄与した。また、人気キャラクターとのIPコラボも奏功した。

■メディキット <7749>  2,767円  +17 円 (+0.6%)  本日終値

メディキット<7749>がしっかり。3日の取引終了後、イナリ・メディカル<NARI>とパートナーシップを組んで、イナリ社が製造する血栓除去システム(クロットトリーバー)の国内100例の市販後調査(PMS)を開始すると発表しており、好材料視された。12月1日付でクロットトリーバーが厚生労働省から保険適用されたことを受けて実施する。また、今後メディキットは、クロットトリーバーの販売を通じて深部静脈血栓症に苦しむ患者に対して革新的な医療を提供するとしている。

■サッポロHD <2501>  9,056円  +48 円 (+0.5%)  本日終値

サッポロホールディングス<2501>が堅調。同社は3日、ビール類などの一部商品の生産者価格を改定すると発表した。価格改定は来年4月1日納品分からで、対象商品には「サッポロ生ビール黒ラベル」や「ヱビスビール」が含まれる。国内メディアによると対象は208品目で、1~17%の値上げとなるという。収益押し上げ効果を見込んだ買いが株価をサポートしたようだ。

■アダストリア <2685>  3,680円  +15 円 (+0.4%)  本日終値

アダストリア<2685>は高い。3日の取引終了後に発表した11月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比8.9%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。気温の低下に伴いニットトップスや防寒アウター、暖かい素材のパンツなど冬物衣料の販売が好調に推移した。また、会員向け20%ポイント還元キャンペーンを前年より後ろ倒しして実施し、11月のキャンペーン日数が多かったことも寄与した。なお、全店売上高は同11.9%増だった。

■セブン&アイ <3382>  2,620円  +7.5 円 (+0.3%)  本日終値

セブン&アイ・ホールディングス<3382>が後場にプラス圏に浮上した。米ブルームバーグ通信が4日、「セブン&アイ・ホールディングスの創業家による同社への買収提案の一環で、創業家陣営が買収後に北米でコンビニエンスストア事業を手掛けるセブン-イレブン・インク(SEI)の新規株式公開(IPO)を検討していることが4日、分かった」と報じた。報道に反応した買いが入ったようだ。1兆円を超える規模の資金調達につなげ、MBOに伴う借り入れの返済に充てると伝えている。

■東京エレクトロン <8035>  24,655円  +5 円 (+0.0%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>は3日続伸。前日に1000円超の上昇をみせたこともあり、きょうは目先筋の利益確定売りも浴びているが、根強い買いが下値を支えた。テクニカル的には上値抵抗ラインとして意識された75日移動平均線を前日に上抜いており、戻り足に期待が募る場面だ。バイデン米政権の新たな対中輸出規制で日本やオランダが対象国から外れたことが安心感につながったという見方が出ている。また、直近では半導体大国の台湾(台南)で半導体製造装置の顧客サービス拠点を竣工したことも伝わっており、AI用半導体分野での展開強化への思惑が株価を刺激している。

■ホシデン <6804>  2,205円  -204 円 (-8.5%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ

ホシデン<6804>が4日ぶりに大幅反落。3日の取引終了後、ユーロ円建転換社債(CB)型新株予約権付社債を海外市場で発行し、100億円を調達すると発表した。1株利益の希薄化を懸念した売りが優勢となった。2031年満期の7年物で、行使期間は25年1月6日から31年12月5日。転換価格は2770円で、10月末時点の自己株式を除く発行済み株式総数に対する潜在株式数の比率は6.92%となる見込み。同時にホシデンは、取得総数150万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.88%)、取得総額30億円を上限とする自社株買いを決議した。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、ホシデンは4日朝、124万5300株について前日終値の1株2409円で買い付けを行った。ユーロ円CB発行により調達した資金は、機構部品・音響部品の製造における自動化・省人化に向けた設備投資・更新や、ベトナムでの新工場建設、今回の自社株買いに充てる。

■ネクステージ <3186>  1,330円  -112 円 (-7.8%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

ネクステージ<3186>が後場に急落。NHKが4日、自動車保険を巡る不正請求の実態を明らかにするため、金融庁が同社への立ち入り検査を始めたことが分かったと報じ、嫌気されたようだ。報道によると、ネクステージは昨年、複数の従業員が友人などの名義を使って自動車の保険契約をねつ造していたことが明らかになり、当時の社長が辞任する事態となっていた。金融庁は保険金請求で不正が行われていなかったかを明らかにする必要があるとして、立ち入り検査に踏み切ったとみられるとしている。

■内田洋行 <8057>  6,550円  -400 円 (-5.8%)  本日終値

内田洋行<8057>は安い。3日取引終了後に25年7月期第1四半期(7月21日~10月20日)の連結決算を発表。売上高が前年同期比1.2%減の525億6300万円、営業利益が同48.6%減の15億3700万円となっており、これが嫌気された。インボイス制度対応のシステム改修案件の集中や教育ICTでの大型案件があった前年同期の反動が出た。会社側では想定通りの進捗としており、クラウドベースのサブスクリプション型ソフトウェアライセンス契約が順調に拡大したほか、各種案件も好調だった。通期の増収増益見通しは据え置いた。

■月島ホールディングス <6332>  1,461円  -49 円 (-3.3%)  本日終値

月島ホールディングス<6332>は反落。3日の取引終了後、既存株主を売り出し人とする522万8600株の売り出しと78万4200株を上限とするオーバーアロットメントによる売り出しを行うと発表しており、短期的な需給悪化への警戒感が働いたようだ。一部株主と政策保有株式の相互保有の解消に合意したことに加えて、認知度の向上や投資家層の多様化、株式の市場流動性向上を実現し、ひいては企業価値向上につなげることが目的。売出価格は12月11日~17日のいずれかの日に決定する。同時に上限を120万株(発行済み株数の2.75%)、または18億円とする自社株買いを実施すると発表した。取得期間は25年1月9日から26年1月8日までで、株主還元水準の向上及び資本効率の改善のほか、株式の売り出し実施に伴う株式需給への影響を緩和するのが狙いとしている。

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