シノプシスが決算受け下落 予想下回る売上高見通しを嫌気=米国株個別
(NY時間10:19)(日本時間00:19)
シノプシス<SNPS> 531.39(-56.62 -9.63%)
電子設計自動化ソリューションのシノプシス<SNPS>が下落。前日引け後に8-10月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。デザインオートメーション部門が好調だった。
ただ、株価は冴えない反応。ガイダンスを嫌気している模様で、第1四半期は1株利益、売上高とも予想を下回る見通しを示したほか、25年度通期についても予想を下回る売上高見通しを示した。
同社は声明で「2025年はマクロ経済の不確実性の継続と、弊社の会計年度のカレンダー変更の影響を踏まえても、現実的な見通しに基づく2桁の成長を実現できると期待している」と述べている。また、以前発表したアンシスの買収は、2025年上半期に完了する見通しだとも述べた。
アナリストからは「同社のガイダンスは特に弱含みで、勢いの鈍化を浮き彫りにしている」といった声の一方、「見通しは明るい。最近の中国の規制と全体的なマクロ環境の低迷を考慮すると、保守的なガイダンスでスタートした印象」との指摘も聞かれた。
(8-10月・第4四半期)
・1株利益(調整後):3.40ドル(予想:3.30ドル)
・売上高:16.4億ドル 2.3%増(予想:16.3億ドル)
デザインオートメーション:11.20億ドル(予想:11.00億ドル)
デザインIP:5.18億ドル(予想:5.24億ドル)
・営業利益(調整後):6.32億ドル(予想:5.99億ドル)
(11-1月・第1四半期見通し)
・1株利益(調整後):2.77~2.82ドル(予想:3.55ドル)
・売上高:14.4~14.7億ドル(予想:16.5億ドル)
(25年度通期見通し)
・1株利益(調整後):14.88~14.96ドル(予想:14.89ドル)
・売上高:67.5~68.1億ドル(予想:68.7億ドル)
【企業概要】
エンジニアが集積回路(IC)の設計とテストに使用する電子設計自動化ソフトウェアを開発・提供する。また、より大きなチップ設計の構成要素として使用する設計済み回路、顧客のチップや電子システムの開発を支援する技術サービス、及び様々な業界向けのソフトウェアセキュリティと品質向上ツールを提供する。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース