株価指数先物【寄り前】 ボリンジャー+1σと+2σでのレンジ推移
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 39330 -60 (-0.15%)
TOPIX先物 2742.0 +2.5 (+0.09%)
シカゴ日経平均先物 39340 -50
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
5日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。6日に11月の米雇用統計の発表を控えるなか、結果を見極めたいとするムードが強く、短期的な過熱感もあって、持ち高調整の売りが優勢だった。また、カリフォルニア州北部でマグニチュード7の地震が発生し、一時西海岸沿岸の広い地域に津波警報が出されたことも売買を手控えさせたとみられる。
米新規失業保険申請件数は前週比9000件増の22万4000件と1カ月ぶりの高い水準となり、市場予想を上回った。米連邦準備理事会(FRB)は12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げに動くとの観測が相場を下支えした。
NYダウ構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループ<UNH>が5%を超える下落となり、NYダウを下押した。4日早朝、同社幹部がニューヨーク市内のホテルの外で撃たれて死亡し、この日予定していた投資家説明会が中止されたとメディアが報じた。そのほか、ハネウェル・インターナショナル<HON>、シャーウィンウィリアムズ<SHW>、ボーイング<BA>、セールスフォース<CRM>が軟調。半面、マゾン・ドット・コム<AMZN>、マイクロソフト<MSFT>が堅調だった。
シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比50円安の3万9340円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比40円高の3万9430円で始まり、米国市場の取引開始直前には一時3万9630円まで買われる場面もみられた。ただし、その後は利益確定に伴うロング解消の動きが優勢となり、終盤にかけて下落に転じ、3万9330円とナイトセッションの安値で取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることが見込まれる。米雇用統計の発表を控えていることから、東京市場においても積極的な売買は手控えられそうである。ただし、ショートを仕掛けてくる動きも強まりにくいと考えられ、ボリンジャーバンドの+1σ(3万9280円)水準が支持線として意識されそうである。そのため、本日も+1σと+2σ(3万9790円)でのレンジ推移になるだろう。
積極的なロングの動きも限られると考えられ、オプション権利行使価格の3万9250円から3万9500円辺りでの推移になりそうだ。ポジションは大きくロングに傾いているとは考えにくいが、週初からの上昇で持ち高調整の動きが入りやすいと考えられ、+1σ水準を下回ってくるようだと、節目の3万9000円に接近する可能性はある。ただし、3万9000円近辺では押し目待ち狙いのロング対応に向かわせそうだ。
週足の+1σは3万9470円辺りに位置しているため、同水準が抵抗となるようだと、ややショートが入りやすくなるだろう。また、ナスダック指数は5日ぶりに反落となったほか、半導体SOX指数も下げているため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷になりやすい。
5日の米VIX指数は13.54(前日は13.45)に上昇した。ただし、ボトム圏での推移であることから、リスク選好の流れは継続している。米雇用統計の発表を控えていることで、自律反発の動きであろう。引き続き、7月19日に瞬間的につけた10.62が意識されているほか、12月のFOMCでの利下げの可能性から、低下基調は続きそうだ。
昨日のNT倍率は先物中心限月で14.37倍に上昇した。14.31倍辺りで推移する25日、75日移動平均線を上回って始まり、一時14.41倍を付けている。前日の上昇に対する反動安は意識されやすいところだが、トレンド転換から25日、75日線水準では、NTロングの組成に向かわせそうである。
株探ニュース