株価指数先物【寄り前】 レンジ推移ながらロングが強まりやすい (訂正)

市況
2024年12月9日 8時13分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 39350 +320 (+0.81%)

TOPIX先物 2745.0 +23.5 (+0.86%)

シカゴ日経平均先物 39335 +305

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

6日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500ナスダックは上昇。NYダウは続落したが、S&P500、|ナスダックは最高値を更新した。11月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比22万7000人増と、市場予想(20万人増)を上回った。また、12月のミシガン大消費者態度指数(速報値)は74.0と4月以来の高水準となり、市場予想(73.2)を上回った。ただし、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げが見送られるといった見方にはならなかった。短期的な過熱感や週末要因により景気敏感株やディフェンシブ株には利益確定の売りが出た半面、米長期金利の上昇一服を受けてハイテク株の一角が買われた。

NYダウ構成銘柄ではアマゾン・ドット・コム<AMZN>やアメックス<AXP>、IBM<IBM>、ホームデポ<HD>が上昇した一方で、ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>、ボーイング<BA>、エヌビディア<NVDA>がさえない。S&P500業種別指数は自動車・同部品、小売、メディアが上昇。半面、ヘルスケア機器・サービス、エネルギー、保険が下落した。

シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比305円高の3万9335円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比80円高の3万9110円で始まり、直後に付けた3万9090円を安値にリバウンドをみせて3万9330円まで買われた。米国市場の取引開始直前に3万9140円まで軟化する場面もみられたが、その後は3万9200円~3万9300円辺りで保ち合いを継続。終盤にかけてレンジを上放れる形から3万9370円まで買われ、3万9350円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることが見込まれる。ナイトセッションでは節目の3万9000円を上回っての推移となり、ボリンジャーバンドの+1σ(3万9300円)を挟んだ値動きのなか、+1σを上回って終えている。来週にFOMCを控えて積極的にポジションを傾けてくる動きは限られるため、+1σを挟んだ3万9000円から3万9500円辺りのレンジがコンセンサスになりそうである。

また、今週は12月の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を週末に控えている。そのため、週半ば以降は限月交代に伴うロールオーバーが中心になりそうだ。基本的にはスキャルピング中心のトレードを余儀なくされるだろう。ただし、週足では上向きで推移する52週線を支持線としたトレンドを形成し、そのなかでボリンジャーバンドが収斂してきたことで、トレンドが出やすいタイミングが近づいていると考えられる。そのため、レンジでの推移ながら、方向性としては節目の4万円および11月7日につけた戻り高値の4万0170円に接近する場面を想定した、押し目狙いのロングが強まりそうだ。

6日の米VIX指数は12.77に低下した。11月20日につけた18.79を戻り高値に低下傾向を継続しており、7月以来の13.00を下回ってきた。米国では来週のFOMC通過後はトランプ次期政権に対する期待感から年末高を意識したトレンドが予想され、5月下旬につけた11.86が射程に入ってくるだろう。

先週のNT倍率は先物中心限月で14.34倍に上昇した。2日に一時14.12倍まで低下し、11月12日につけた直近安値と顔合わせした後はNTショートを巻き戻す動きとなった。米国の利下げ観測に加え、日銀の金融政策決定会合では利上げを実施するとの思惑が根強く、日米金利差の縮小によって為替市場では円高に振れやすい。そのため、NTロングでのスプレッド狙いのスタンスとみておきたい。

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