株価指数先物【引け後】 レンジ推移ながら+1σ水準での底堅い値動き
大阪12月限
日経225先物 39400 +190 (+0.48%)
TOPIX先物 2741.0 +3.0 (+0.10%)
日経225先物(12月限)は前日比190円高の3万9400円で取引を終了。寄り付きは3万9300円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万9320円)にサヤ寄せする形から、買いが先行して始まった。現物の寄り付き直後には3万9480円まで買われたが、上値の重さが意識されるなか前場中盤にかけて軟化し、一時3万9170円と下落に転じる場面もみられた。ただし下へのバイアスは強まらず、ランチタイムで3万9200円辺りでの底固めを経て、後場中盤には再び3万9400円台を回復。終盤にかけては3万9300円~3万9400円辺りでの推移となった。
日経225先物は、朝方に3万9480円まで買われたが、節目の3万9500円に接近する場面においては、引き続き上値の重さが意識された。短期筋のロング解消のほか、ショートが入りやすい状況だった。一方で、3万9000円に接近する場面では押し目待ち狙いのロングが入り、ショートカバーに向かわせたようだ。前日と同様の値動きであり、週末に先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えるなか、スキャルピング中心のトレードの影響であろう。
3万9000円~3万9500円でのレンジであるが、後場はボリンジャーバンドの+1σ(3万9330円)水準を上回っての推移が目立った。小動きながらもやや下値を切り上げるトレンドを形成しているため、レンジ上限を捉えてくる可能性はあるだろう。
来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを継続するとの観測が強まっているなか、政策判断を決定づける米消費者物価指数(CPI)の発表を11日に控えており、明日も結果を見極めたいとしてトレンドは出にくい。ただし、全体のポジションとしては積極的にロングを積み上げているとは考えにくく、ややショートに傾いているとみられる。CPIの結果判明を前にポジションをニュートラルに近づける動きが意識されてくるようだと、3万9500円から+2σ(3万9800円)水準が射程に入ってきそうだ。
また、明日辺りからは限月交代に伴うロールオーバーが中心になるだろう。仕掛け的な売買は限られるものの、現在のレンジから放れてくるようだと、ヘッジ対応の動きが加わることで、さらに大きく振れやすくなる状況である。
NT倍率は先物中心限月で14.37倍に上昇した。前場の時点では14.33倍を付けた後に一時14.28倍まで低下したが、同水準に位置する25日移動平均線が支持線として機能していた。後場に入りアドバンテスト <6857> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が出直り基調を強めたことで、相対的に日経平均型優位になった。リバランスの流れとなれば10月半ばからの低下に対する反転が意識されやすく、目先的にはNTロングに振れやすいだろう。
手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はソシエテジェネラル証券が1万9413枚、みずほ証券が1万9025枚、ABNクリアリン証券が1万6876枚、野村証券が1万2644枚、HSBC証券が1万2027枚、バークレイズ証券が7091枚、モルガンMUFG証券が6937枚、JPモルガン証券が6762枚、SMBC日興証券が4796枚、日産証券が3230枚だった。
TOPIX先物は、みずほ証券が4万7666枚、ソシエテジェネラル証券が4万5405枚、JPモルガン証券が2万7630枚、野村証券が2万4258枚、ABNクリアリン証券が2万1638枚、ゴールドマン証券が2万1134枚、モルガンMUFG証券が1万7411枚、ビーオブエー証券が1万5746枚、バークレイズ証券が1万5118枚、BNPバリパ証券が1万4010枚だった。
株探ニュース