年末高を意識した押し目買いスタンス/オープニングコメント
13日の日本株市場は、やや売り先行で始まった後は、底堅さが意識される相場展開になりそうだ。12日の米国市場はNYダウが234ドル安、ナスダックは132ポイント安だった。11月の卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回った。前日の米消費者物価指数(CPI)が予想と一致していたこともあり、インフレ懸念が再燃する形から売りが優勢となった。ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げへの見方がコンセンサスとなるなか、下値の堅さは意識された。シカゴ日経225先物(3月)清算値は大阪比145円安の39665円。円相場は1ドル152円50銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まりそうだ。米国ではNYダウが6営業日続落で25日線を割り込んできたが、ナスダック指数は前日に初の2万に乗せた反動もあり、利食いが出やすいところであった。東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>といった指数インパクトの大きい値がさハイテク株の上値は抑えられそうだが、時間外取引でブロードコムが予想を上回る決算を受けて買われており、下支えになるだろう。
また、本日は先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)になるが、波乱なく通過する可能性が高いと考えられる。SQ通過後は需給が軽くなる可能性もあり、4万円を意識したスタンスに向かわせそうだ。日経225先物はナイトセッションで下落したものの、39500円辺りでの底堅さが意識されていた。39500円~4万円でのレンジのなか、寄り付き後の底堅さがみられるようだと、4万円突破をねらった動きに向かわせそうである。
週末要因から積極的な売買は手控えられやすいほか、来週のFOMCの結果を見極めたいとするムードが高まりやすい。ただし、FOMCでの追加利下げがコンセンサスとなるなかで売り仕掛け的なポジションは取りづらくさせる一方で、押し目待ち狙いの買い意欲は強いと考えられる。日経平均株価は4万円接近では戻り待ち狙いの売りが入りやすいだろうが、弱含む局面では年末高を意識した買いで向かいたい。
《AK》