連日の上昇に対する反動から利食い売りが優勢に【クロージング】

市況
2024年12月13日 16時45分

13日の日経平均は5日ぶりに反落。378.70円安の39470.44円(出来高概算19億9000万株)で取引を終えた。前日の米国市場で主要株価指数が下落したほか、前日に4万円の大台を回復したこともあり、短期的な過熱感から利益確定売りが先行。その後は押し目買いにやや値を戻す場面も見られたものの、SQ値(39434.85円)を下回ったことが嫌気売りを誘い、前場終盤にかけて39247.41円まで下げる場面もみられた。ただ、午後に入ると、円相場が一時1ドル=153円台へと円安が進んだため、下げ渋る展開だった。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1000を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、パルプ紙、海運、その他製品の3業種を除く30業種が下落。機械、医薬品、その他金融、精密機器、電気機器の下げが目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、アドバンテス<6857>、バンナムHD<7832>、フジクラ<5803>、王子HD<3861>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、リクルートHD<6098>、信越化<4063>が軟調だった。

東京市場は米株安のほか、メジャーSQに絡んだ売買が売り越しだった影響もあり、下落して始まった。もっとも、米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控えていることもあり、利食いは入りやすい需給状況だった。売り一巡後は底堅さが意識され、終値ではSQ値を上回っているため、センチメント悪化はつながらないだろう。

日経平均は5日ぶりに反落したが、当然の一服との受け止めが大半だろう。日経平均は月初から4%超上昇しているため、短期的な相場の過熱感を意識する向きも多い。また、来週17日からはFOMC、18日から日銀の金融政策決定会合がそれぞれ開催されるだけに、日米の中銀イベントを見極めてから動いても遅くはないと考える投資家も少なくない。このため、来週も全般は様子見ムードの強い展開が予想されるなか、イベント通過後を意識した押し目狙いのスタンスに向かわせよう。

《CS》

提供:フィスコ

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