話題株ピックアップ【夕刊】(2):神戸物産、ヤーマン、JALCO
■神戸物産 <3038> 3,529円 +29 円 (+0.8%) 本日終値
神戸物産<3038>が5日ぶりに反発した。同社は前週末13日の取引終了後、24年10月期の連結決算発表にあわせ、25年10月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比3.4%増の5250億円、最終利益は同11.9%増の240億円となる見通し。過去最高益の更新を計画するほか、年間配当予想は同3円増配の26円とした。加えて、中期経営計画の目標値の上方修正も公表しており、見直し買いを集めたようだ。25年10月期は業務スーパー事業において、関東地区を中心とした店舗開発やリロケーションを促進。34店舗の純増を目標とする。中期経営計画については、26年10月期の売上高目標を5620億円(従来は5430億円)、営業利益目標を410億円(同370億円)に引き上げた。24年10月期は売上高が前の期比10.0%増の5078億8300万円、最終利益が同4.3%増の214億4300万円だった。
■ヤーマン <6630> 720円 -69 円 (-8.8%) 本日終値 東証プライム 下落率4位
ヤーマン<6630>は大幅反落。前週末13日取引終了後、5~10月期連結決算を発表。売上高が前年同期比32.4%減の127億1800万円、営業利益が同71.3%減の6億4300万円だった。海外部門で中国国内の消費回復の遅れの影響を受けたことが要因。これを嫌気した売りが先行した。
■JALCO <6625> 382円 -36 円 (-8.6%) 本日終値
JALCOホールディングス<6625>は大幅安。前週末13日取引終了後、265万8100株の第三者割当増資を実施すると発表した。発行価額は376円20銭。これにより調達する資金約9億6000万円(手取り概算額)は賃貸用不動産の取得に充てる。1株利益の希薄化を懸念した売りが広がった。
■アスクル <2678> 1,740円 -150 円 (-7.9%) 本日終値 東証プライム 下落率6位
アスクル<2678>が急反落。前週末13日の取引終了後に発表した第2四半期累計(5月21日~11月20日)連結決算が、売上高2379億3200万円(前年同期比2.9%増)、営業利益60億2800万円(同16.8%減)、純利益37億3900万円(同19.4%減)と2ケタ減益となったことが嫌気された。ASKUL事業で断続的な値上げや1回の注文につき配送料が無料になる配送バーの改定などで顧客数が減少したものの、中堅大企業向け売上高が堅調に推移し売上高は伸長した。ただ、為替影響による売上総利益率の低下や26年5月期期初に稼働予定の「ASKUL関東DC」に係る地代家賃の固定費の増加などが響き減益となった。なお、25年5月期通期業績予想は、売上高5000億円(前期比6.0%増)、営業利益180億円(同6.2%増)、純利益112億円(同41.5%減)の従来見通しを据え置いている。
■正栄食品工業 <8079> 4,030円 -325 円 (-7.5%) 本日終値 東証プライム 下落率7位
13日に決算を発表。「今期経常は9%減益、10円増配へ」が嫌気された。
正栄食品工業 <8079> [東証P] が12月13日大引け後(15:30)に決算を発表。24年10月期の連結経常利益は前の期比19.7%増の49.5億円に伸びたが、25年10月期は前期比9.1%減の45億円に減る見通しとなった。
■アストロHD <186A> 774円 -45 円 (-5.5%) 本日終値
アストロスケールホールディングス<186A>は続落。前週末13日取引終了後、25年4月期のプロジェクト収益予想を180億円から120億円(前期46億6700万円)へ下方修正すると発表した。これが売り材料視された。未契約大型案件の契約締結時期が当初想定より遅延するため。これまで非開示としていた通期の売上高は80億円(前期比2.8倍)、営業損益は170億円の赤字(前期115億5500万円の赤字)の見通しとした。
■大阪油化工業 <4124> 1,920円 +400 円 (+26.3%) ストップ高 本日終値
大阪油化工業<4124>は急騰。前週末13日取引終了後、ダイセキ<9793>から完全子会社化を目的としたTOBを受けたことを明らかにした。TOB価格を1株3201円としており、これにサヤ寄せする格好となった。リサイクル技術の向上やリサイクルニーズへの対応、半導体産業への対応強化といったシナジーを見込む。買い付け予定数は104万4094株(下限65万5300株、上限設定なし)、買い付け期間は12月16日から来年2月3日まで。TOB成立後に大阪油化株は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は13日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。
■DWセラピ研 <4576> 130円 +26 円 (+25.0%) 本日終値
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所<4576>が後場に入り上げ幅を拡大。午前11時30分ごろ、第一工業製薬<4461>とドライアイ治療薬創製に向けた共同研究契約を締結したと発表しており、好材料視された。一工薬が合成技術を基盤とした創薬技術を生かして化合物の合成を担当するほか、DWTIは自社の眼科領域での評価技術を生かして薬効薬理試験などを行い、化合物のドライアイ治療薬としての可能性を検証する。共同研究によって得られる技術的成果や知的財産権は両社が共有し、また共同研究の終了後も、更なる研究開発や次段階の協業に向けて協議する予定としている。
■アシロ <7378> 1,551円 +300 円 (+24.0%) ストップ高 本日終値
アシロ<7378>がストップ高。同社は前週末13日の取引終了後、24年10月期の連結決算発表にあわせ、25年10月期の業績予想を開示。今期の売上高は前期比31.8%増の63億2600万円、最終利益は同5.8倍の8億3000万円を計画する。大幅増益でかつ、過去最高益を更新する見通しを示したほか、前期の期末配当を従来の予想から1円34銭増額したうえで、今期の年間配当予想は前期比9円72銭増配の33円90銭としており、これらをポジティブ視した買いが集まったようだ。リーガルメディアの安定的な成長とともに、派生メディアで更なる成長を図る方針。HR事業でも高成長率を維持する。24年10月期の売上高は前の期比50.0%増の47億9800万円、最終損益は1億4200万円の黒字(前の期は1200万円の赤字)となり、ともに計画に対し上振れして着地した。あわせて同社は長期ビジョンの発表も行い、中長期の売上高に関し、200億円とする目標を前倒しして達成することを狙う姿勢を示した。
■Hamee <3134> 1,293円 +249 円 (+23.9%) 一時ストップ高 本日終値
Hamee<3134>が一時ストップ高。前週末13日の取引終了後に発表した10月中間期連結決算が、売上高106億7700万円(前年同期比39.9%増)、営業利益10億2100万円(同61.2%増)、純利益6億6500万円(同3.3倍)と大幅増収増益となったことが好感された。コマースセグメントで新型iPhone向け商品の販売が好調だったほか、コスメティクスブランド「ByUR(バイユア)」が好調を維持した。また、プラットフォームセグメントでは昨年10月のふるさと納税制度の変更に伴う駆け込み需要で9月単月の売上高がその前の年比3倍となった特殊要因の反動があったものの、EC市場の回復と前年に実施したサービス価格の改定により、複数のECを一元管理できるネクストエンジンが大幅増となり、セグメントとして増収増益となった。25年4月期通期業績予想は、売上高197億4500万円(前期比12.1%増)、営業利益20億8400万円(同8.7%増)、純利益13億6200万円(同21.5%増)の従来見通しを据え置いている。
株探ニュース