話題株ピックアップ【夕刊】(2):住友不、アドテスト、サンバイオ
■住友不動産 <8830> 4,684円 +39 円 (+0.8%) 本日終値
住友不動産<8830>は大幅高。16日取引終了後、取得上限800万株(自己株式を除く発行済み株数の1.69%)、または350億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は12月17日から来年6月30日まで。保有する上場株式の売却代金を原資として実施するという。これが好感された。
■アドバンテスト <6857> 8,664円 -894 円 (-9.4%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
アドバンテスト<6857>が急落。この日は上昇スタートとなり寄り付き直後に9790円に買われたが、その後は一貫して売り圧力が加わり、高安値幅は1000円を超えた。機関投資家による大口売りが出たとの見方が広がっている。エヌビディア<NVDA>の成長の恩恵を受ける半導体検査装置メーカーとして知られているが、そのエヌビディア株は直近の高値からの下落率が10%を超え、テクニカル分析の観点で調整局面に差し掛かっている。16日の米株式市場でナスダック総合株価指数は過去最高値を更新したなかにあっても、同社株は続落。日足チャートをみると、130ドル近辺をネックラインとするヘッド&ショルダーズトップ(三尊天井)を形成しており、ネックラインを下抜けた際の一段の調整を警戒する投資家も存在する。エヌビディア株が下落するなかにあっても、アドテスト株は前日まで高値圏を維持しており、利益確定売りが出やすい面があったようだ。
■サンバイオ <4592> 850円 -53 円 (-5.9%) 本日終値
サンバイオ<4592>は大幅安。16日取引終了後に2~10月期連結決算を発表し、営業損益は24億8200万円の赤字(前年同期37億2500万円の赤字)だった。SB623慢性期外傷性脳損傷プログラムの承認に向けた製造関連の費用を中心とした研究開発費が重しとなった。これが売り材料視された。
■野村ホールディングス <8604> 891.7円 -22.6 円 (-2.5%) 本日終値
野村ホールディングス<8604>や大和証券グループ本社<8601>など証券株が軟調推移。東証の業種別指数で「証券、商品先物取引業」は下落率で上位となっている。前日の東証プライム市場の売買代金はおよそ3兆3300億円にとどまり、商いは低調だった。17~18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、18~19日は日銀による金融政策決定会合を控えている。重要イベント前で様子見ムードが広がったことが大きいが、日経平均株価が4万円の大台を定着できずに伸び悩み、戻り売り需要の大きさが意識されたことも、買い手控え要因となっているもよう。例年、株式市場では年末高の「掉尾の一振」への期待が膨らみやすい局面ではあるものの、投資家の慎重姿勢から株式売買が低迷し、手数料収入が伸び悩むことが懸念されているようだ。日本取引所グループ<8697>は3日続落し、75日移動平均線を下抜けた。
■DWセラピ研 <4576> 180円 +50 円 (+38.5%) ストップ高 本日終値
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所<4576>が3連騰。16日の取引終了後、同社がアクチュアライズ(京都府京田辺市)と共同で開発を進めている再生医療用細胞製品「DWR-2206」について、国内第2相臨床試験で予定していた被験者への移植手術が全て完了したと発表しており、これを好感した買いが流入した。同試験は水疱性角膜症患者を対象に、DWR-2206の移植の安全性及び有効性を探索的に検討することが目的。現在、手術後の経過を観察しており、25年12月末までに評価・観察を終了する予定という。なお、同件による24年12月期業績予想の変更はないとしている。
■ニーズウェル <3992> 377円 +80 円 (+26.9%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
ニーズウェル<3992>は買い注文が集中。同社は金融や情報サービス業界向けなどを中心にシステム開発やソリューション事業を手掛けるほか、エンドユーザーからの直接受託にも積極展開をみせている。16日の取引終了後にプライム市場上場維持基準の必達に向けての中期計画を開示、25年6月までに株価目標600円という「6.600(ロクテンロクマルマル)作戦」(株主還元の向上、注力分野の成長とIR強化)を実行することを発表、これを手掛かり材料に投資資金が攻勢をかけた。
■DAIWA CYCLE <5888> 3,915円 +700 円 (+21.8%) ストップ高 本日終値
DAIWA CYCLE<5888>が4連騰でストップ高に買われ、上場来高値を更新した。16日の取引終了後、25年1月期の単独業績予想について、売上高を177億4500万円から183億1200万円(前期比19.4%増)へ、営業利益を10億8500万円から13億3500万円(同67.5%増)へ、純利益を6億5900万円から8億6800万円(同73.3%増)へ上方修正したことが好感された。第3四半期までの実績をもとに通期業績予想を精査した結果、売上高が従来予想を上回る見通しとなったことが要因という。その第3四半期累計(2~10月)決算は、売上高142億1400万円(前年同期比20.4%増)、営業利益12億4800万円(同72.1%増)、純利益7億7700万円(同70.4%増)だった。8店舗の新規出店を行った効果に加えて、春の需要期から上場記念感謝祭を行ったほか、売れ筋商品の欠品抑制に努めることで店舗売り上げの最大化を図り既存店売上高が好調に推移した。また、電動アシスト車においてNB商品よりもお手頃価格なPB商品の品ぞろえを強化したことも寄与した。同時に11月度の売上速報を発表しており、既存店売上高は前年同月比16.4%増と13カ月連続で前年実績を上回った。引き続き電動アシスト車及び修理の販売が好調に推移したことが牽引。なお、全店売上高は同24.0%増だった。
■GFA <8783> 551円 +80 円 (+17.0%) ストップ高 本日終値
GFA<8783>が4連騰しストップ高に買われた。午後0時15分ごろ、「ミームコインNFT」付与に伴う株主優待制度の拡充を検討していると発表しており、これを好感した買いが流入した。正式に採用するかどうかや内容や方法などは確定していないものの、対象となる株主の保有株式数に応じて、同社から「ミームコインNFT」を付与することなどを検討しているという。
■POPER <5134> 700円 +100 円 (+16.7%) ストップ高 本日終値
POPER<5134>がストップ高に買われた。16日の取引終了後に24年10月期の決算説明会における質疑応答要旨を公開。これを受け、学習塾向けのERP(統合基幹業務システム)「Comiru(コミル)ERP」の成長期待が膨らみ、買いが集まったようだ。24年10月期の売上高のけん引材料に関し、同社は中堅学習塾・個人塾の受注と大手学習塾向けの「ComiruERP」の2つが寄与したと指摘。「2025年の崖」として警告されるブラックボックス化した既存システムの刷新問題を大手学習塾が抱えるなか、「ComiruERP」がその要望を的確にとらえることができたと分析している。25年10月期においても、ComiruERPは多くの引き合いがあるといい、更に学習塾向けの決済サービスの投入も、同社のシステムの導入加速に貢献するとの見方を示している。決算説明会は13日にオンラインツールを通じて開催された。
■ビジネスコーチ <9562> 1,370円 +193 円 (+16.4%) 一時ストップ高 本日終値
ビジネスコーチ<9562>が大幅高。同社は16日取引終了後、あおぞら銀行<8304>とビジネスマッチング契約を締結したと発表しており、これが材料視されたようだ。具体的には、あおぞら銀がビジコーチに人的資本経営に課題を持つ企業を紹介。ともに地域や企業の人材開発及び組織開発に係る課題解決を実現していくことで、事業展開を加速させるとしている。
株探ニュース