前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

注目
2024年12月18日 5時20分

■アドテスト <6857>  8,664円 (-894円、-9.4%)

東証プライムの下落率2位。アドバンテスト <6857> [東証P]が4日ぶり急反落。17日は上昇スタートとなり寄り付き直後に9790円に買われたが、その後は一貫して売り圧力が加わり、高安値幅は1000円を超えた。機関投資家による大口売りが出たとの見方が広がった。エヌビディア <NVDA> の成長の恩恵を受ける半導体検査装置メーカーとして知られているが、そのエヌビディア株は直近の高値からの下落率が10%を超え、テクニカル分析の観点で調整局面に差し掛かっている。16日の米株式市場でナスダック総合株価指数は過去最高値を更新したなかにあっても、同社株は続落。日足チャートをみると、130ドル近辺をネックラインとするヘッド&ショルダーズトップ(三尊天井)を形成しており、ネックラインを下抜けた際の一段の調整を警戒する投資家も存在する。エヌビディア株が下落するなかにあっても、アドテスト株は前日まで高値圏を維持しており、利益確定売りが出やすい面があったようだ。

■サンバイオ <4592>  850円 (-53円、-5.9%)

サンバイオ <4592> [東証G]が続急落。16日取引終了後に2-10月期連結決算を発表し、営業損益は24億8200万円の赤字(前年同期37億2500万円の赤字)だった。SB623慢性期外傷性脳損傷プログラムの承認に向けた製造関連の費用を中心とした研究開発費が重しとなった。これが売り材料視された。

■野村 <8604>  891.7円 (-22.6円、-2.5%)

野村ホールディングス <8604> [東証P]が4日続落。そのほか、大和証券グループ本社 <8601> [東証P]など証券株が軟調に推移した。東証の業種別指数で「証券、商品先物取引業」は下落率でトップとなった。前日16日の東証プライム市場の売買代金はおよそ3兆3300億円にとどまり、商いは低調だった。17~18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、18~19日は日銀による金融政策決定会合を控えている。重要イベント前で様子見ムードが広がったことが大きいが、日経平均株価が4万円の大台を定着できずに伸び悩み、戻り売り需要の大きさが意識されたことも、買い手控え要因となったもよう。例年、株式市場では年末高の「掉尾の一振」への期待が膨らみやすい局面ではあるものの、投資家の慎重姿勢から株式売買が低迷し、手数料収入が伸び悩むことが懸念されたようだ。日本取引所グループ <8697> [東証P]は3日続落し、75日移動平均線を下抜けた。

※17日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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