話題株ピックアップ【夕刊】(1):日産自、八洲電機、チェンジHD

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2024年12月18日 15時40分

■日産自動車 <7201>  417.6円  +80 円 (+23.7%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

日産自動車<7201>が急騰。18日付の日本経済新聞朝刊が、「ホンダと日産自動車が経営統合に向けた協議に入る」と報じた。ホンダ<7267>と日産自は持ち株会社を設立し、将来的には三菱自動車工業<7211>が合流することも視野に入れると伝えている。今年3月にホンダと日産自は、電動化などに向けた戦略的パートナーシップの検討開始について発表していた。国内自動車大手が経営統合となれば、戦後の日本経済にとって大きな転換点となる。経営不振に陥っていた日産自に対しては、統合による相乗効果が期待され、大量の買い注文が集まっている。三菱自もストップ高に買われた。日産自は同日、コメントを開示した。「報道の内容を含めて様々な検討を行っているが、現在決まっていることはない」としたうえで、更新情報があれば適切な時期にステークホルダーに公表する方針を示している。東京証券取引所は同日午前8時20分から55分の間、日産自の株式売買を一時停止した。ホンダも報道に関し、「将来的な協業について報道の内容を含め様々な検討を行っているが、現時点で決定した事実はない」とのコメントを発表している。ホンダは一進一退の動き。

■八洲電機 <3153>  1,661円  +123 円 (+8.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位

八洲電機<3153>が後場急伸。午後3時ごろ、25年3月期連結業績予想について、売上高を660億円から665億円(前期比2.5%増)へ、営業利益を46億円から52億円(同33.5%増)へ、純利益を34億円から38億円(同43.0%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を32円から36円(前期28円)へ引き上げたことが好感された。第3四半期以降に一部の受変電設備更新工事において工期延期などがあった一方、プラント事業における石油・化学分野の半導体製造に関連する企業の電源設備付帯工事案件が追加となったことが要因。また、産業・設備事業における公共関連の電気設備工事案件や交通事業における受変電設備工事案件などの収益性が向上していることも寄与する。

■チェンジHD <3962>  1,471円  +86 円 (+6.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

チェンジホールディングス<3962>が大幅続伸。17日の取引終了後、M&A仲介事業を展開するfundbook(東京都港区)の全株式を取得し、完全子会社化すると発表した。地方企業の活性化などを目的に同事業に参入する。発表を好感した買いが入ったようだ。取得価額は概算で合計156億3000万円。株式取得に伴い、三井住友銀行から借り入れを行う。23日を取得日としてfundbookはチェンジHDの連結子会社となる予定。25年3月期の業績予想への影響は現在精査中としている。

■マクロミル <3978>  1,225円  +21 円 (+1.7%)  本日終値

マクロミル<3978>が一時7%を超す上昇となった。同社に対しては欧州系投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズ傘下のTJ1(東京都千代田区)が完全子会社化を目的に、1株1150円でTOB(株式公開買い付け)を実施している。TOB期間は11月15日から12月26日までとなっているが、12月17日の取引終了後にアクティビストとして知られる香港の投資ファンドのオアシス・マネジメントがマクロミルの株式を7.12%保有していることが明らかとなった。TOB価格が引き上げられるとの思惑から、買いが集まったようだ。同日にオアシスが提出した大量保有報告書によると、報告義務発生日は13日。TOB期間中に市場内外で段階的に株式を取得した。保有目的は「ポートフォリオ投資および重要提案行為」とし、株主価値を守るため、重要提案を行う可能性についても言及している。

■タムロン <7740>  4,370円  +60 円 (+1.4%)  本日終値

タムロン<7740>が反発。17日の取引終了後、24年12月期の期末配当予想を90円から105円に増額修正したことが好感された。同社は7月1日付けで1株を2株に株式分割しており、株式分割を考慮しない場合の年間配当は280円(前期170円)となる。

■川崎重工業 <7012>  6,364円  +50 円 (+0.8%)  本日終値

川崎重工業<7012>が5日ぶり反発。SMBC日興証券が17日、川重の投資評価を「2」から最上位の「1」に格上げした。目標株価は5000円から8700円に増額修正している。パワースポーツ&エンジン事業の業績下振れの公表で、悪材料をおおむね株式市場は織り込んだと判断。防衛関連銘柄としては同業他社比較で割安感が強いとし、再評価余地は大きいと指摘している。同証券は川重の26年3月期営業利益予想を1362億円から1508億円に引き上げている。

■FJネクHD <8935>  1,191円  +9 円 (+0.8%)  本日終値

FJネクストホールディングス<8935>が反発。17日の取引終了後、25年3月期の期末配当予想を24円から26円へ引き上げると発表したことが好感された。12月15日に上場20周年を迎えたことを記念して2円の記念配当を実施する。なお、年間配当は50円(前期50円)となる予定だ。

■信越化学工業 <4063>  5,201円  +9 円 (+0.2%)  本日終値

信越化学工業<4063>はしっかり。17日取引終了後、自社株取得を実施すると発表した。TOBの方法により、2006万100株(自己株式を除く発行済み株数の1.01%)を上限に1株4685円で取得する。損害保険ジャパンやあいおいニッセイ同和損害保険などがこのTOBに応募する。

■ホンダ <7267>  1,244.5円  -39 円 (-3.0%)  本日終値

ホンダ<7267>が6日続落し、年初来安値を更新した。日本経済新聞電子版が18日未明、「ホンダと日産自動車が経営統合に向けた協議に入る」と報じた。その後の日経電子版の報道によると、経営不振の日産自動車<7201>に台湾の電機大手の鴻海精密工業が狙いを定め、水面下で経営に参画しようと動いていたという。ホンダ株は寄り付き直後はプラス圏で推移する場面があったが、株式市場においては日産自への救済色の色合いが濃いとの受け止めが広がっている。統合によるホンダの事業面での負担増加を懸念した売りが次第に強まったようだ。

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