話題株ピックアップ【夕刊】(2):キヤノン電、IHI、河西工
■キヤノン電子 <7739> 2,464円 -48 円 (-1.9%) 本日終値
キヤノン電子<7739>は4日続落。同社が出資する宇宙ベンチャー、スペースワン(東京都港区)が18日午前11時に小型ロケット「カイロス」2号機を打ち上げた。打ち上げ後しばらく順調に飛行したことを受け、キヤノン電株にはこれを好感した買いが流入。一時前日比74円高の2586円まで上昇した。ただ、その後ロケットの飛行中断が伝わり、株価は一転してマイナス圏に沈んだ。短時間で上下に値の荒い展開をみせた。
■IHI <7013> 8,200円 -97 円 (-1.2%) 本日終値
IHI<7013>が朝高後に下げに沈んだ。同社グループのIHIエアロスペースが出資するスペースワン(東京都港区)が18日午前、小型ロケット「カイロス2号機」の打ち上げを行ったものの、トラブルが発生し飛行中断措置がとられたと国内メディアが相次いで報じた。打ち上げが失敗に終わったことを受け、IHI株には失望売りがかさんだようだ。打ち上げの失敗は3月の初号機に続いて、2回連続となるという。
■寿スピリッツ <2222> 2,088円 -21 円 (-1.0%) 本日終値
寿スピリッツ<2222>が反落。17日の取引終了後、24日を受渡期日とする258万4800株の売り出しと38万7700株を上限とするオーバーアロットメントによる売り出しに関して、売出価格が2045.5円に決定したと発表しており、これにサヤ寄せする格好となった。
■河西工業 <7256> 158円 +50 円 (+46.3%) ストップ高 本日終値
内装部品を手掛ける河西工業<7256>とサスペンションのヨロズ<7294>、変速機のユニバンス<7254>が急伸。車体メーカーの日産車体<7222>や車体骨格部品のユニプレス<5949>、外装部品のファルテック<7215>が高く、日産自動車<7201>を主要取引先とする自動車部品メーカーの株価に上昇圧力が掛かっている。18日付の日本経済新聞朝刊が、「ホンダと日産自動車が経営統合に向けた協議に入る」と報じた。経営不振に陥った日産自向けの部品生産の先行きが懸念されていたサプライヤー各社に対しては、経営統合による販路拡大期待に加え、部品業界における再編の可能性も意識され、資金が流入したようだ。ホンダ<7267>を主要取引先とするメーカーでは、シート生産のテイ・エス テック<7313>やプレス部品のジーテクト<5970>、サスペンション部品のエフテック<7212>が上伸。樹脂製部品やエアバッグを手掛け、ホンダと日産自の両社を得意先とする日本プラスト<7291>が株価水準を切り上げている。ホンダのFIチーム向けの試作部品を担当した実績を持つヒーハイスト<6433>にも思惑的な資金が入った。
■夢展望 <3185> 176円 +50 円 (+39.7%) ストップ高 本日終値
夢展望<3185>は急動意。17日取引終了後、中国最大の商戦イベント「W11」で売り上げが拡大したと発表した。マーケティングやSNS連動プロモーションなどを積極的に展開し、中国エリアでの売上高が今年6~9月との期間比で300%以上、越境ECに本格的に参入していなかった昨年同期比では200倍以上を達成したという。これが材料視された。
■オンデック <7360> 1,075円 +150 円 (+16.2%) ストップ高 本日終値
オンデック<7360>がストップ高。17日の取引終了後、集計中の24年11月期の単独業績について、売上高が従来予想の16億4200万円から16億6500万円(前の期比2.0倍)へ、営業利益が2億3500万円から3億6700万円(前の期2億円の赤字)へ、最終利益が1億6500万円から2億3900万円(同1億5200万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。成約件数は当初計画の42件を下回る32件となったものの、手数料単価の大きい複数の大型案件が成約に至ったことから、売上高は過去最高の着地となる見込み。また、従来予想で見込んでいた一部費用が発生しなかったことも寄与した。
■倉元製作所 <5216> 234円 +28 円 (+13.6%) 本日終値
倉元製作所<5216>は大幅高。17日取引終了後、連結決算の開始に伴い、これまで未定としていた通期の連結業績予想を発表した。24年12月期の売上高を16億円(前期単独7億400万円)、営業利益を9000万円(同4億700万円の赤字)とした。連結対象となるアイウイズロボティクスの11~12月の2カ月分の業績予想を織り込んだという。営業黒字見通しを好感した買いが入っている。
■ステムセル研究所 <7096> 1,387円 +165 円 (+13.5%) 本日終値
ステムセル研究所<7096>が大幅反発。17日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を19万株(発行済み株数の1.85%)、または2億円としており、取得期間は12月18日から来年11月30日まで。株主還元の充実及び資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するのが狙い。また、役職員へのインセンティブ付与なども理由としてあげている。
■GFA <8783> 601円 +50 円 (+9.1%) 本日終値
GFA<8783>が5連騰。午後1時ごろ、暗号資産ディーリング業務の一環として、「NYANMARU Coin($NYAN)」の追加購入を実施したと発表しており、好材料視された。同社は17日、「ミームコインNFT」付与に伴う株主優待制度の拡充を発表し、なかでパチンコホールなどを展開するマルハン(京都市上京区)のIP「にゃんまる」をモチーフにしたミームコイン「NYANMARU Coin」による特典に関しても検討するとしていた。今回、アドバイザーとの協議を通じて追加購入の実施が適切であると判断したため、買い増ししたという。
■ファイズHD <9325> 947円 +66 円 (+7.5%) 本日終値
ファイズホールディングス<9325>が大幅高で3日ぶりに反発。17日の取引終了後、25年3月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表したことが好感された。毎年3月31日時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象に、継続保有期間に応じて3年未満でAmazonギフトカード1000円分、3年以上で同2000円分を贈呈する。
株探ニュース