急落も売り一巡後は押し目狙いの買いが入りやすい/オープニングコメント
19日の日本株市場は、ギャップダウンから始まることになる。18日の米国市場はNYダウが1123ドル安、ナスダックは716ポイント安だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え様子見気配が強まる中、寄り付き後はまちまち。主力株の一部に買いが入る場面もみられた。ただし、FOMCでは予想通り主要政策金利が0.25%引き下げられたが、25年の利下げ予想が従来予想から減少したことが失望され急落。引けにかけて下落幅を広げた。シカゴ日経225先物(3月)清算値は大阪比740円安の38460円。円相場は1ドル154円70銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、ギャップダウンから始まりそうだ。米国ではNYダウが10営業日続落で下げ幅は2022年9月以来の大きさだった。前日までの下げで来年の利下げ予想が少なくなることを織り込む動きをみせていたが、前回予想から半減したことがネガティブとなり、幅広い銘柄に売りが広がる形となった。この影響から東京市場においても全面安商状になりやすく、朝方はインデックスに絡んだ売りが集中することで、指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均型を押し下げる形になりそうだ。
日経225先物はナイトセッションで一時38370円まで売られ、一気に75日、200日線水準まで急落した。寄り付き後は39400円辺りでの底堅い値動きをみせていたが、FOMCの結果判明後に急落する形であった。ただし、200日線水準まで一気に下げてきたことで、売り一巡後は押し目狙いの買いも入りやすいと考えられる。インデックスに絡んだ商いが集中することで下へのバイアスが強まる一方で、イレギュラー的な下げになるとみられ、大きく下押したところでは冷静に対応したいところである。
前場は日銀の金融政策決定会合の結果待ちから不安定な状況が続くことになろうが、日米の中銀イベントが通過した後は、トランプ次期政権による政策期待も高まりやすいと考えられ、アク抜けを意識しておきたい。また、米VIX指数は急伸し、8月以来の水準まで上昇した。リスク後退にはなるものの、一気にボリンジャーバンドの+3σを大きく上抜ける上昇だったこともあり、いずれ修正の動きが入るだろう。
《AK》