コメダホールディングス:フランチャイズ展開で高収益、今後も店舗拡大を目指す

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2024年12月19日 14時15分

コメダホールディングス<3543>は、フルサービス型喫茶店「コメダ珈琲店」をチェーン展開するコメダを中核とする持株会社で、おかげ庵等の業態も展開している。2024年11月末現在で全国および海外に1,061店舗のコメダグループ店舗を展開するが、9割以上が加盟店オーナーによって運営されている「フランチャイズ加盟店」となっている。同社のフランチャイズシステムは、本部が商品や経営ノウハウを提供するだけではなく、加盟店オーナーが理念に共感してパートナーとして積極的な店舗運営を行う点に独自性がある。フランチャイズ売上は、店舗開発、製造・卸売り収入、ロイヤリティ・賃料などで構成されるが、卸売り収入が約7割程度で、その他は席数に応じた定額ロイヤリティとなっており、売上が増えてもロイヤリティは定額であり、加盟店オーナーとともに「共存共栄」を掲げている。ロイヤリティは月額1席あたり1,500円。開業時には加盟金、研修費用なども計上される。

2025年2月期上期累計の売上収益は前年同期比8.3%増の23,508百万円、営業利益が同3.1%増の4,456百万円で着地した。コメダ公式アプリは250万ダウンロードを突破。店舗数の増加は順調で、FC加盟店向け卸売の既存店売上高は同3.9%増、全店売上高は同9.7%増。店舗では、原材料価格やエネルギーコストの高騰に加えて人件費の上昇の影響を受けて、4月から店頭メニュー価格の値上げを実施した一方で、FC加盟店に対する卸売価格は8月末まで据え置いていた。店舗での値上げには、デザートセットを今までよりもお得な価格にするとともに、一部の店舗で改装を実施し、より一層くつろげる空間づくりに取り組むなど、お客様の店舗体験価値向上に努めたようだ。通期の売上収益は前期比5.2%増の45,465百万円、営業利益が同7.3%増の9,350百万円を見込んでいる。

同社の売上高営業利益率は、コロナに禍を除いて上場以来20~30%台を維持しており、類似企業と比較しても高収益体質となっている。直営店が限られ、少ない資産と低いコストが収益力の高さにつながり、客単価も類似企業と比較して高い。今後の方針としては、店舗数の拡大に注力していく。中期経営計画では目標1,200店舗を掲げており、長期的には国内1,400~1,500店舗以上まで拡大する余地があるようだ。既に上海、台湾、香港、バリに40店舗展開しているが、国内のみならず海外展開も注目しておきたい。株主還元では、期間累計の総還元性向50%以上を掲げており、直近の配当利回りは1.8%水準。コメダグループの直営店・FC加盟店で使用できるプリペイドカードを株主優待に導入しているなど、いわゆるインベスタマーの開拓も意識している。店舗拡大に合わせて業績の底堅い成長が続いていきそうだ。

《NH》

提供:フィスコ

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