前日に「売られた株！」総ザライ　―本日への影響は？―

■楽天グループ <4755> 　917.3円　(-79.5円、-8.0％)

東証プライムの下落率3位。楽天グループ <4755> [東証Ｐ]が続急落。アマゾンジャパン（東京都目黒区）が19日、新サービス「Amazonふるさと納税」を始めると発表した。ふるさと納税の仲介最大手とされる楽天グループに対しては、競争環境の激化による収益へのネガティブな影響を懸念した売りが出たようだ。ふるさと納税サービスを手掛けるチェンジホールディングス <3962> [東証Ｐ]の株価にも下押し圧力が掛かった。

■住友林 <1911> 　5,205円　(-405円、-7.2％)

東証プライムの下落率4位。住友林業 <1911> [東証Ｐ]が続急落。同社は米国で住宅分譲や宅地開発、賃貸用集合住宅事業を手掛けている。米商務省が18日に発表した11月の住宅着工件数は季節調整後の年率換算で128万9000戸となり、前年同月比で14.6％減と大きく落ち込んだ。集合住宅が落ち込み、7月以来の低水準となった。米連邦準備制度理事会（FRB）が同日まで開いた米連邦公開市場委員会（FOMC）では、市場のコンセンサス通り0.25％幅の利下げが決まったが、メンバーの政策金利見通しは来年の利下げ回数の減少を示唆し、米金利は大きく上昇した。利下げ鈍化の観測を受けた金利上昇が、米国での不動産事業に対し一段のネガティブな影響をもたらすとの懸念が広がり、住友林株に対し売りを促す要因となったようだ。

■日経レバ <1570> 　26,670円　(-435円、-1.6％)

ＮＥＸＴ　ＦＵＮＤＳ　日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証Ｅ]が5日続落。テクニカル的にも75日移動平均線を下回るなど警戒感が強まった。日経レバは日経平均に連動するように組成されたETFで、価格変動率が日経平均の2倍に基本設定されていることから、全体相場が波乱の様相を強めると短期の値幅取りを狙った個人投資家の売り買いが活発化する傾向がある。前日18日の米国株市場ではFOMC通過後に売りが噴出する波乱展開となった。FOMCでの0.25％の利下げ決定は想定通りだったものの、来年の金融政策に対しFRBがタカ派寄りに変化したことが大きく嫌気された。これを受け東京市場でもリスクオフの流れが強まった。米長期金利上昇を背景に外国為替市場ではドル高・円安方向に振れているものの、リスク回避ムードが強いなかハイテク株など輸出セクターが円安を好感する動きも限定的だ。

※19日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

株探ニュース