底堅さを見極めつつマド埋めを意識/オープニングコメント

市況
2024年12月20日 8時38分

20日の日本株市場は、やや売り先行から始まることになりそうだが、下値の堅さは意識されそうだ。19日の米国市場はNYダウが15ドル高、ナスダックは19ポイント安だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)が追加利下げペースの減速を示したことを受けた前日の急落は行き過ぎとの見方から買い戻しの動きが先行した。ただし、7-9月期国内総生産(GDP)は上方修正され、新規失業保険申請者数も減少と経済活動の拡大が示されたことで長期金利が上昇、相場の重荷となり伸び悩んだ。シカゴ日経225先物(3月)清算値は大阪比60円安の39020円。円相場は1ドル157円50銭台で推移している。

日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売りが先行しそうだ。NYダウは一時460ドルを超える上昇をみせたが、終盤にかけて弱含む格好となり、小幅な上昇にとどまっていた。前日の大幅な下げに対するリバウンドは鈍く、アク抜け感は見極めにくいところである。日経225先物はナイトセッションで39000円を上回っての推移となり、底堅さが意識されやすいものの、積極的な売買は手控えられそうだ。

昨日の日経平均株価は一時200日線、75日線を割り込んだ後は買い戻しの動きとなり、25日線水準を回復した。25日線水準が支持線として意識されるようだと、前日に空けたマド埋めとなる39000円近辺を捉えてくる局面はありそうだ。また、為替市場では1ドル=157円台半ばと円安が進んでいる。前日の日銀会合で追加利上げに慎重な姿勢が示されたことで、日米金利差を狙った資金流入への思惑が強まりやすいほか、自動車や機械など輸出関連への物色も意識されそうである。

底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。また、米国ではFOMCが通過したことで、海外投資家はクリスマス休暇に入る。商いが細ることで、インデックスに絡んだ商いに大きく振らされやすい面はありそうだ。また、個人主体の売買に向かいやすく、個別に材料のある銘柄やテーマ性のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きに向かわせよう。

《AK》

提供:フィスコ

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