欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、ドル買い地合い継続も過度な円安は抑制
23日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米金融緩和への思惑は後退し、ドル買い地合いは継続する見通し。一方、日銀の追加緩和は遠のいたものの、日本政府の牽制で過度な円安は抑制されそうだ。
前週末に発表された米コアPCE価格指数は前年比で高止まりを示した一方、前月比で伸びが鈍化しインフレ再加速への警戒を和らげた。それを受け長期金利が低下に向かうとドル売りに振れ、ユーロ・ドルは1.04ドル台半ばに浮上、ドル・円は156円を割り込んだ。週明けアジア市場で米10年債利回りの持ち直しで、ドル買い先行。一方、日経平均株価は堅調地合いとなり、ドル・円は円売りで156円半ばに回復した。
この後の海外市場は米国の経済指標や金融政策がテーマ。米連邦準備制度理事会(FRB)当局者のハト派的見解で緩和的な政策スタンスを意識したドル売りは根強い。ただ、今晩の耐久財受注や消費者信頼感指数など経済指標が堅調なら、連邦公開市場委員会(FOMC)で示された利下げ後退姿勢を後押しする手がかりになりやすい。一方、日銀の追加利上げは3月以降とみられるが、日本の円安牽制が意識されドルの上値を抑える。
【今日の欧米市場の予定】
・22:30 米・11月耐久財受注(10月:-0.30)
・24:00 米・12月消費者信頼感指数(予想:113.0、11月:111.7)
《CS》