株価指数先物【寄り前】 ハイテク株主導で日経平均型優位の展開

市況
2024年12月24日 8時04分

大阪3月限ナイトセッション

日経225先物 39300 +110 (+0.28%)

TOPIX先物 2738.0 +10.0 (+0.36%)

シカゴ日経平均先物 39305 +115

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

23日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。11月の米消費者信頼感指数は104.7に低下し、市場予想(113.2程度)を下回った。11月の米新築住宅の販売件数は前月比5.9%増と2カ月ぶりの高水準となったが、予想には届かなかった。米景気の減速を示す内容と受け止められ、NYダウは下落に転じる場面もみられた。そのなかで、クアルコム<QCOM>やブロードコム<AVGO>、エヌビディア<NVDA>、ラムリサーチ<LRCX>など半導体の一角が買われ、センチメントを明るくさせた。また、来年3月中旬までのつなぎ予算が成立し、政府機関の一部閉鎖を回避したことも材料視された。

NYダウ構成銘柄ではエヌビディアが連日の3%を超える上昇でリバウンド基調を強めたほか、アップル<AAPL>やアマゾン・ドット・コム<AMZN>、シスコシステムズ<CSCO>、メルク<MRK>、ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>が買われた。半面、ウォルマート<WMT>、マイクロソフト<MSFT>、セールスフォース<CRM>、IBM<IBM>がさえない。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比115円高の3万9305円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中比10円安の3万9180円で始まり、その後はショート優勢で下げ幅を広げ、米国市場の取引開始直後には3万8870円まで売られる場面もみられた。ただし、売り一巡後はショートカバーが強まり、終盤にかけてプラス圏を回復。引け間際には一時3万9310円まで上げ幅を広げ、3万9300円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることが見込まれる。米国市場でも25日のクリスマスの祝日を控え、薄商いの中で大きく振らされやすい需給状況である。NYダウは自律反発の域は脱していないが、エヌビディアは連日の上昇で心理的な抵抗線として意識されていた25日移動平均線を突破してきた。半導体SOX指数は3%を超す上昇をみせており、アドバンテスト <6857> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引する形になりそうだ。

日経225先物はナイトセッションで一時3万8870円まで売られ、25日線(3万8940円)を下回る場面もみられたが、3万9000円を下回る局面では押し目待ち狙いのロングが入りやすいところである。25日線とボリンジャーバンドの+1σ(3万9440円)によるレンジをキープした格好であり、+1σ水準を試す動きが意識されやすいだろう。

市場参加者が限られることから、スキャルピング中心のトレードになる。買い一巡後は軟化する局面もあるだろうが、25日線接近ではその後のカバー狙いのスタンスとなろう。そのため、オプション権利行使価格の3万9000円から3万9500円のレンジを想定する。+1σ水準では強弱感が対立するものの、ハイテク株主導の上昇が見込まれるなかでは、ショートは控えておきたいところだ。

23日の米VIX指数は16.78(前日は18.36)に低下した。75日線が位置する17.34を割り込んできており、リスク選好からショートカバーを意識したセンチメントに傾きそうだ。今後は200日線(16.01)、25日線(15.57)辺りが意識されやすく、両線を下回ってくるようだと、年末高を期待したロングが入りやすいだろう。

昨日のNT倍率は先物中心限月で14.36倍に上昇した。一時14.37倍まで上昇する場面もみられ、14.33倍に位置する75日線を上回ってきた。日経平均型優位の展開が見込まれるなか、17日につけた14.44倍辺りが射程に入りやすく、NTロングによるスプレッド狙いとなりそうだ。

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