話題株ピックアップ【夕刊】(1):ホンダ、ミガロHD、西松屋チェ

注目
2024年12月24日 15時40分

■ホンダ <7267>  1,432.5円  +156 円 (+12.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位

ホンダ<7267>が急騰。同社は23日の取引終了後、新たに取得総数11億株(自己株式を除く発行済み株式総数の23.7%)、取得総額1兆1000億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。同時に、日産自動車<7201>との共同持ち株会社設立による経営統合に向けた検討について、基本合意書を締結すると公表。両社の経営統合に三菱自動車工業<7211>が参画・関与する可能性の検討に関する開示も行った。ホンダについては大規模な自社株買いによる株式の需給インパクトが意識されたうえ、経営統合の検討に際して同社の財務面での市場の懸念を払しょくする狙いがあるとの受け止めも広がっており、ポジティブサプライズと受け止めた投資家の買いが集まった。同社は11月に決議した総数7000万株、総額1000億円上限の自社株買いについては実施をしないまま取り下げた。

■ミガロホールディングス <5535>  2,189円  +191 円 (+9.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

ミガロホールディングス<5535>の上げ足が加速。前日までの2営業日で合計500円強の上昇をみせたが、きょうも大口の買い注文にカイ気配スタートで2000円台を大きく回復している。東京23区や横浜で投資用不動産の開発・販売・管理を手掛けるが、業績は好調で株主還元にも積極的な姿勢を示している。23日取引終了後、25年2月末現在の株主を対象に1株を2株にする株式分割実施を発表。また、ホールディングス1周年記念株主優待を変更し、25年3月末時点で200株以上を保有する株主を対象に、5000円分のQUOカードを贈呈する実質拡充策も併せて発表しており、これらを好感する買いを呼び込んだ。

■ユカリア <286A>  846円  +69 円 (+8.9%)  本日終値

12日に東証グロース市場に新規上場したユカリア<286A>が急反発。同社は23日、芳賀中央病院(栃木県市貝町)とパートナーシップ協定を締結したことを明らかにしており、これが株価を刺激したようだ。今後は同病院の経営・運営について協力体制を築き、同社は経営ノウハウの提供をはじめ、人材支援、現場に適した医療DX化の推進などをサポートするとしている。

■西松屋チェーン <7545>  2,369円  +112 円 (+5.0%)  本日終値

西松屋チェーン<7545>が続伸。同社は23日の取引終了後、12月度(11月21日~12月20日)の月次売上高速報を発表。既存店売上高は前年同月比9.3%増となった。前年実績を上回るのは2カ月連続で、増収率は2022年10月の18.5%以来、2年2カ月ぶりの高水準となっており、評価されたようだ。気温の低下を受けて冬物衣料の販売が極めて好調に推移したとしている。育児・服飾雑貨の売上高も好調だった。全店売上高は同12.1%増となった。

■しまむら <8227>  8,945円  +324 円 (+3.8%)  本日終値

しまむら<8227>が大幅高で3日続伸。23日の取引終了後に25年2月期第3四半期累計(2月21日~11月20日)の連結決算を発表。売上高4978億300万円(前年同期比3.8%増)、経常利益477億5200万円(同2.1%増)と増収増益を確保しており、これを好感する買いが向かった。主力の「ファッションセンターしまむら」がインフルエンサーやキャラクターとのコラボ企画強化などによって客数が回復し、既存店売上高が3.1%増加したほか、高単価プライベートブランド「クロッシープレミアム」などの販売も好調だった。

■サンマルク <3395>  2,651円  +83 円 (+3.2%)  本日終値

サンマルクホールディングス<3395>が続伸。岩井コスモ証券は23日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は3000円とした。同社は「サンマルクカフェ」などを運営する大手外食チェーン。第2四半期(4~9月)の連結営業利益は前年同期比92.6%増の18億2600万円となった。来店客数の増加が想定を上回ったほか、店舗運営効率化などの既存店売り上げ回復に向けた施策が奏功した。25年3月通期の同利益は30億円(前期比14.5%増)が見込まれているが、中間期時点での進捗率は60.9%と順調。下期はM&Aによる効果もあり、通期同利益は35億円への上振れを見込んでいる。

■ニッパツ <5991>  1,910.5円  +47 円 (+2.5%)  本日終値

ニッパツ<5991>が4日ぶりに切り返す展開。自動車部品メーカーで、自動車用懸架ばねではトップシェアを誇る。ホンダ<7267>、日産自動車<7201>の経営統合の動きなど歴史的な自動車業界再編の流れのなかにあっても、同社は独立系部品メーカーとして各企業ほとんどと取引実績を有しており、引き続き高い商品競争力が強みとなり得る。そうしたなか、23日取引終了後に発行済み株式数の6.05%にあたる1300万株、金額ベースで260億円を上限とする自社株買いを実施することを発表した。買い付け期間は来年6月23日まで。うち475万株については今朝の立会外買付取引で取得する。また、1300万株を25年3月末日付で消却することも併せて発表しており、これを材料視する買いを呼び込んだ。

■イオンファンタジー <4343>  3,045円  +51 円 (+1.7%)  本日終値

イオンファンタジー<4343>は3日ぶりに反発。きょう10時に、同社が運営するオンラインスクール「ゲームカレッジ Lv.99」が住友商事<8053>と協業し、ゲーミングプラットフォーム「Roblox(ロブロックス)」上でのコンテンツの企画・開発を開始すると発表した。「ゲームカレッジ Lv.99」は来春、世界的に絶大な人気を誇る「Roblox」のゲーム制作ツール「RobloxStudio」を使用したゲーム開発コースを新設する。この新コースの立ち上げにあたり、「Roblox」上で数々のヒットコンテンツを手掛け、多くのユーザーから高い評価を受けている住友商と協力することで、ゲームを通じてより魅力的な学びの場を提供することを目指すという。

■住友化学 <4005>  345.3円  +4.8 円 (+1.4%)  本日終値

住友化学<4005>は後場堅調。24日、中国での大型液晶ディスプレイ用偏光フィルム事業を、現地の偏光フィルムメーカーに譲渡することを決めたと発表。同事業に関連する連結子会社2社は、連結範囲から除外される。構造改革による収益性へのプラス効果を期待した買いが株価を支援したようだ。譲渡時期は2025年3月31日までを予定する。売却額は契約上の守秘義務があり非開示。25年3月期の業績予想に今回の影響は含まれているという。

■ZOZO <3092>  4,922円  +68 円 (+1.4%)  本日終値

ZOZO<3092>は反発。SMBC日興証券が23日、ZOZOの目標株価を3400円から4200円に引き上げた。気温低下によりアパレルの需要環境が良好ななか、前期に悪化した物流センターにおける生産性の正常化を想定。PGAゴルフのスポンサー終了に伴う利益の押し上げ効果も見込み、同証券はZOZOの26年3月期営業利益予想を693億円から727憶円に見直した。一方、中期的にはPER(株価収益率)が低下するリスクがあるとし、投資評価は「3(アンダーパフォーム)」を据え置いている。

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