株価指数先物【寄り前】 市場参加者限られるがショートカバーを誘い込む動き
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 39280 +160 (+0.40%)
TOPIX先物 2736.5 +2.0 (+0.07%)
シカゴ日経平均先物 39260 +140
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
24日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。24日はクリスマスの前日で午後1時までの短縮取引だった。クリスマス休暇に入っている市場参加者は多く、薄商いのなかで朝方は小幅に下落する場面もみられたが、NYダウは直近の下げで過熱感が和らいだことで押し目買いが入りやすかった。また、引き続きハイテク株が買われ、ナスダック指数は3日続伸で2万台を回復したことも、センチメントを明るくさせた。
NYダウ構成銘柄ではアップル<AAPL>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、アメックス<AXP>、シスコシステムズ<CSCO>、IBM<IBM>、マイクロソフト<MSFT>、ゴールドマン・サックス<GS>、JPモルガン・チェース<JPM>、ウォルマート<WMT>などの上昇が目立った。半面、ベライゾン・コミュニケーションズ<VZ>やユナイテッドヘルス・グループ<UNH>は下落した。S&P500業種別指数はすべてのセクターが上昇し、自動車・同部品、小売、食品・生活必需品、銀行、各種金融の上げが目立った。
日経平均株価(3月限)清算値は、大阪比140円高の3万9260円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中比10円安の3万9110円で始まり、直後に付けた3万9070円を安値にリバウンドをみせ、3万9180円まで買われた。米国市場の取引開始時に3万9080円と下落に転じる場面もみられたが、売り一巡後は急速に切り返し3万9160円~3万9280円のレンジで推移。3万9280円とナイトセッションの高値で取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることが見込まれる。米国市場は短縮取引だったが、ハイテク株のほか景気敏感株にも買いが広がり、NYダウは終盤にかけて上げ幅を広げた。前日の日経225先物は買い先行で始まった後は持ち高調整の売りに押された格好だったが、引き続き3万9000円近辺での底堅さが意識されるなか、ショートカバーを誘い込みそうだ。
薄商いのなかで短期筋の売買に大きく振らされやすい需給状況だが、ショートを仕掛けたとしても売り込みにくいだろう。上値追いのロングも限られるが、米株高の流れを受けてショートカバーを誘い込む形での押し目待ち狙いのロングは入りそうである。
日経225先物は25日移動平均線(3万8970円)とボリンジャーバンドの+1σ(3万9460円)によるレンジ内での推移を継続している。まずはオプション権利行使価格の3万8250円から3万8375円辺りでの推移から底堅さを見極めたいところである。権利行使価格の3万8375円を捉えてくるようだと、+1σを意識するとともに権利行使価格の3万9500円水準をターゲットとしたロングに向かわせよう。
25日はクリスマスの祝日で主要国は休場となる。海外市場でのリスク要因が限られるなか、本日はオーバーナイトのポジションを取りに行く動きもありそうだ。そのため、買い一巡後は膠着感が強まる可能性は高そうだが、終盤にかけて動意をみせてくる展開も想定しておきたい。
24日の米VIX指数は14.27(前日は16.78)に低下した。前日に75日線が位置する17.34を割り込んだが、この日は200日線(16.01)、25日線(15.48)を下回ってきた。18日に14.82から28.32まで急伸した分を修正しており、クリスマスの祝日明け後の上昇を期待したロングが入りやすいだろう。
昨日のNT倍率は先物中心限月で14.30倍に低下した。朝方に14.37倍を付けた後は、指数インパクトの大きい値がさハイテクが弱い値動だった一方で、バリュー株へのリバランスによって、TOPIX型優位の流れとなった。25日線(14.30倍)水準まで下げており、バリュー株へのリバランスの流れが継続するようだとNTショートに振れやすい。一方で、ナスダック指数の2万台回復を受けて、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引する展開だと、前日の調整に対する修正の動きからNTロングに傾きそうだ。
株探ニュース