外為サマリー:157円30銭台に上伸、日銀総裁の見解に変化なしとの見方
25日の東京外国為替市場のドル円相場は、午後3時時点で1ドル=157円30銭前後と前日の午後5時時点に比べて15銭程度のドル高・円安となっている。
この日の注目は日銀の植田和男総裁による経団連審議員会での講演で、外為市場は模様眺めムードが広がるなかでスタートした。植田総裁は19日の記者会見で「次の利上げ判断に至るには、もう1ノッチ(段階)ほしい」などと述べており、早期の追加利上げに慎重な姿勢に変化があるかどうかを見極めたいとする向きが多かった。午後1時すぎに「金融緩和調整のタイミングやペースは今後の経済・物価・金融情勢次第」と語ったことが伝わると、為替市場は見解に大きな変化はないとの見方から円売りで反応。ハト派的と受け止められたことで、ドル円相場は午後1時40分ごろに157円34銭まで上伸する場面があった。ただ、きょうは欧米諸国がクリスマス休場で市場参加者が少なく、一段とドルの上値を追うにはエネルギーの不足感が否めなかった。
ユーロは対ドルで1ユーロ=1.0402ドル前後と前日の午後5時時点に比べて0.0010ドル強のユーロ高・ドル安。対円では1ユーロ=163円60銭前後と同30銭強のユーロ高・円安で推移している。