個人主体の材料株物色が中心/オープニングコメント
26日の日本株市場は、市場参加者が限られるなか、こう着感の強い相場展開が続きそうだ。25日の米国市場はクリスマスの祝日で休場だった。ドイツや英国など多くの国が休場のため、トレンドは出にくいだろう。日経225先物のナイトセッションは39100円~39200円辺りでのレンジ推移が目立ち、日中比60円安の39140円で終えている。円相場は1ドル157円20銭台で推移。
日経平均株価は225先物にサヤ寄せする形から、やや売りが先行しそうだ。もっとも、ナイトセッションの出来高は1000枚程度に細っていたこともあり、影響は限られそうである。昨日の日経平均株価は前場半ばに39000円を割り込む場面もみられたが、25日線が支持線として機能しており、売りを仕掛けづらくさせていた。節税対策に伴う売りが観測されていたが、トレンドを崩す動きにはならないだろう。
反対に祝日入り前の米国ではナスダック指数が2万台を回復していたこともあり、クリスマスの祝日明け後の上昇が期待されやすい。そのため、日経平均株価の25日線水準では年末高を想定した押し目待ち狙いの買いが入りやすいと考えられる。また、昨日も朝高後は弱含み、後場はこう着感の強い相場展開が続いていた。ただし、ハイテク株の戻りの鈍さが意識されたなか、バリュー株への資金流入がみられていた。
また、物色に広がりはみられないものの、中小型株の一角には短期的な値幅取りを狙った資金流入もみられている。市場参加者が限られるなかでは、個人主体の材料株物色が中心になるほか、配当志向にも向かわせそうである。祝日明け後の米株高が意識されるなかで積極的に売り込む流れは考えづらく、押し目狙いのスタンスで対応しておきたいところだろう。
また、昨日は日銀の植田和男総裁の講演でハト派姿勢が示されたとして、円相場がやや円安に振れたことで、後場に入りトヨタ(7203)が買われる場面もみられた。手掛かり材料に欠けるなか、為替の動きに反応をみせやすいとみておきたい。
《AK》