新年相場への期待から4万円台回復【クロージング】

市況
2024年12月27日 16時43分

27日の日経平均は大幅に3日続伸。713.10円高の40281.16円(出来高概算21億3000万株)と終値ベースでは7月19日以来約5カ月半ぶりに4万円台を回復して取引を終えた。円相場が前日の海外市場で約5カ月ぶりとなる一時1ドル=158円台まで円安が進んだことから、自動車など輸出株中心に買いが先行し、日経平均は続伸スタート。前引け間際には約2週間ぶりに4万円台を回復した。その後も、半導体関連など値がさ株などが買われ、後場終盤には40398.23円まで上値を伸ばした。また、新春相場への期待も根強いほか、新年入りに伴う新NISA(少額投資非課税制度)の買い付け可能額増加を見越した短期筋の買いなども相場を押し上げる要因になったとみられる。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数1300を超え、全体の8割超を占めた。セクター別では、鉱業とゴム製品の2業種を除く31業種が上昇し、電気ガス、鉄鋼、電気機器、医薬品、サービス、卸売などの上昇が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、TDK<6762>が堅調だった半面、ヤマハ発<7272>、JT<2914>、日産自<7201>、電通G<4324>、キヤノン<7751>が軟化した。

前日の米国市場は休暇明けで市場参加者は乏しく、高安まちまちだった。ただ、東京市場では円安進行が支援材料となったほか、ニデック<6594>がTOB(株式公開買い付け)を実施するとの発表を受けた牧野フライス<6135>がストップ高まで買われたほか、他の工作機械株にもM&Aなどの思惑が波及し値を上げる銘柄が増加した。

日経平均は節目の4万円の大台を回復したことで、一段と「掉尾の一振」に対する期待が高まっている。一方、30日が年内最後の取引となり、長い正月休みに入る。海外では、ほぼ通常通り取引が行われ、12月の米ISM製造業景況指数などが発表される。欧米とも製造業の景況感は振るわず低迷が長引いており、回復に転じるのか注目されている。

《CS》

提供:フィスコ

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