株価指数先物【寄り前】 新年相場への期待感から押し目待ち狙いのロング

市況
2024年12月30日 8時01分

大阪3月限ナイトセッション

日経225先物 40140 -90 (-0.22%)

TOPIX先物 2796.5 -8.0 (-0.28%)

シカゴ日経平均先物 40130 -100

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

27日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。市場参加者が限られるなか、NYダウは前日まで5日続伸で1000ドルほど上昇していたこともあり、利益確定の売りが優勢となった。また、トランプ次期政権の政策がインフレ再燃と財政赤字拡大につながるとの見方もあり、米長期金利が4.6%台に乗せ5月以来の水準に上昇したことで、ハイテク株に持ち高調整の売りが出た。

NYダウ構成銘柄では、エヌビディア<NVDA>、マイクロソフト<MSFT>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、アップル<AAPL>、ハネウェル・インターナショナル<HON>などが売られた。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下げており、自動車・同部品、半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービス、テクノロジー・ハード・機器、食品・生活必需品小売の弱さが目立った。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比100円安の4万0130円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中比50円安の4万0180円で始まり、4万0100円辺りでの底堅さがみられてロング優勢となり、一時4万0320円と上昇に転じる場面もみられた。ただし、米国市場の取引開始後に下げに転じ、3万9880円まで売られた。その後は終盤にかけて持ち直し、4万0140円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることが見込まれる。前週の後半2日間で1000円超上昇したこともあり、朝方は米国同様、利益確定の売りが優勢になりそうだ。ただし、大納会となるなかで参加者は限られており、ショートを仕掛けてくるトレードは限られよう。そのため、売り一巡後は新年相場への期待感から押し目待ち狙いのロングが入りそうだ。

日経225先物は前週末の上昇で一時4万0460円まで買われ、ボリンジャーバンドの+3σ(27日:4万0580円)に接近したため、過熱感が警戒されやすいところであった。ナイトセッションでは+2σ(4万0210円)水準での攻防となっており、一時3万9880円まで下げたが、+1σ(3万9690円)を上回っている。+3σは4万0740円まで切り上がっており、前週末の水準までの上昇をみせたとしても、それほど過熱感は警戒されないだろう。

大納会で商いは一段と細ることになろうが、日本は長い連休に入る一方で、主要な海外市場は1月2日から取引が開始される。海外市場の動向が見通しづらく、ポジションを傾けにくいところである。ただし、年明けからNISA(少額投資非課税制度)による資金流入が意識され、先物で買い手当てする動きも期待されやすい。米国市場の流れを受けて下落するなかでも、ショートを仕掛けるトレードは控えておきたい。

そのため、オプション権利行使価格の3万9875円から4万0375円辺りのレンジを想定する。+2σ水準での底堅さがみられる局面では、4万0250円から4万0750円のレンジに移行することになろう。

27日の米VIX 指数は15.95(前日は14.73)に上昇した。一時18.45まで上げる場面もみられ、200日移動平均線(16.03)を上回った。ただし、その後は軟化し、同線を下回って終えている。週間形状では52週線(15.31)がサポートとして意識された半面、13週線(16.97)、26週線(16.92)がレジスタンスとなる形だった。

前週末のNT倍率は先物中心限月で14.34倍に上昇した。14.25倍をつける場面もみられたが、200日線(14.25倍)が支持線として機能する形で切り返しており、25日線(14.31倍)を上回って、一時75日線(14.35倍)を突破し14.40倍まで上昇する場面もみられた。巻き戻しもあってNTショートに振れやすいが、日経225先物が+2σ水準での底堅さをみせるようだと、NTロングを意識しておきたい。

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