ダウ平均は一時700ドル超下落 サンタクロース・ラリーへの期待が後退=米国株序盤
NY株式30日(NY時間11:40)(日本時間01:40)
ダウ平均 42613.31(-378.90 -0.87%)
ナスダック 19507.26(-214.77 -1.07%)
CME日経平均先物 39565(大証終比:-335 -0.85%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は一時700ドル超下落するなど、先週末からの売りがIT・ハイテク株中心に続いている。特にマグニフィセント7を始めとした大手が本日も利益確定売りに押されている状況。ただ、このところ上値が重かったエヌビディア<NVDA>は小幅ながらも上昇に転じている。
投資家は年末年始にかけて株高が続く、いわゆるサンタクロース・ラリーを期待していた。しかし、金曜日の株価指数が下落したことで、その期待に懸念が高まっているようだ。ほぼ全面安の状態で、主要11セクターは全て下落している。
一部からは「とうに遅過ぎたことだと思っている。1月に入れば、さらに勢いは弱まるだろう。前月はごく一部の銘柄に非常に大きな勢いがあった」とのコメントも出ていた。マグニフィセント7は今年のS&P500を25%上昇させたが、一方で株高が少数の銘柄に集中し過ぎているという懸念が一部で生じている。それでもこの上昇相場が終焉を迎えると予想する者はほとんどおらず、大半のストラテジストが来年のS&P500の下落を予想していない。
一方、ファンドマネジャーからは「このような局面では動かないのが一番。米国は依然として注目の的で、成長株は引き続き好調で業績予測も良好。楽観視する理由は十分にある」といった指摘も出ている。
ボーイング<BA>が下落しておりダウ平均を圧迫。29日午前に韓国で発生した過去最悪の旅客機事故を受けて同社株が下落。済州(チェジュ)航空が運航するボーイング737-800機は29日午前、韓国南西部の務安国際空港に胴体着陸して滑走路の壁に激突し、炎上した。乗客・乗員181人のうち179人が死亡した。ただ、アナリストからは事故による同社への影響は限定的との指摘も出ている。
経営難に陥っているバイオ医薬品のビンセルクス・ファーマ<VINC>が急騰。先週末引け後に非公開企業のオコリー社との合併で合意したと発表した。
バイオ医薬品のセルサイ<CVM>が急落。1株0.31ドル、1610万株の増資計画を発表した。
マリナス・ファーマ<MRNS>が急伸。スウェーデンのイメディカファーマが同社を買収することで合意した。
プレシゲン<PGEN>が大幅高。再発呼吸器乳頭腫症の成人患者向け治療薬「PRGN-2012」の生物製剤認可申請(BLA)のFDAへのローリング申請を完了したと発表した。
バイオ医薬品のアクサム・セラピューティクス<AXSM>が大幅安。アルツハイマー病による興奮状態を対象とした「AXS-05」のアドバンス2の臨床試験(第3フェーズ)で、主要評価項目において有意な結果が示されなかったと発表した。
なお、バイデン大統領は、民主党のカーター元米大統領が29日に亡くなったことに伴い、1月9日を服喪の日とし、国葬を実施すること決定した。それに伴いニューヨーク証券取引所とナスダック市場も当日を休場とすると発表した。
ボーイング<BA> 176.90(-3.82 -2.11%)
ビンセルクス<VINC> 0.34(+0.15 +76.55%)
セルサイ<CVM> 0.39(-0.21 -35.61%)
マリナス・ファーマ<MRNS> 0.52(+0.15 +41.14%)
プレシゲン<PGEN> 0.89(+0.16 +22.55%)
アクサム<AXSM> 76.25(-10.45 -12.05%)
アップル<AAPL> 252.39(-3.20 -1.25%)
マイクロソフト<MSFT> 425.78(-4.76 -1.10%)
アマゾン<AMZN> 220.79(-2.96 -1.32%)
アルファベットC<GOOG> 192.71(-1.34 -0.69%)
テスラ<TSLA> 422.89(-8.77 -2.03%)
メタ<META> 593.43(-6.38 -1.06%)
AMD<AMD> 123.04(-2.15 -1.72%)
エヌビディア<NVDA> 137.81(+0.80 +0.58%)
イーライリリー<LLY> 777.00(-6.17 -0.79%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース