30日の米国市場ダイジェスト:NYダウは418ドル安、利下げ期待の後退で新年度相場に慎重な見解

市況
2024年12月31日 9時44分

■NY株式:NYダウは418ドル安、利下げ期待の後退で新年度相場に慎重な見解

米国株式市場は続落。ダウ平均は418.48ドル安の42,573.73ドル、ナスダックは235.24ポイント安の19,486.79で取引を終了した。

年末に向けた利益確定売りが続き、寄り付き後、大幅下落。12月シカゴ購買部協会景気指数の悪化で景気への懸念も浮上し、続落した。同時に、利下げ期待の後退で来年の相場に慎重な見通しも浮上、調整で売りが優勢となり終日軟調に推移。長期金利の低下や半導体のエヌビディア(NVDA)の上昇が下支えとなり、相場は終盤にかけ下げ幅を縮小し終了した。セクター別では自動車・自動車部品が大幅安。

半導体のエヌビディア(NVDA)は、動画共有サービス提供のTikTokを運営するバイトダンスが2025年度、中国以外で最大70億ドル相当出資し、同社の人工知能(AI)チップを使用する計画が報じられ、上昇。航空機メーカーのボーイング(BA)は韓国のジェジュ航空運航の737‐800機の事故を受け、同国当局が同型機を巡り特別検査を実施する計画が明らかになり、警戒感に売られた。

住宅建設会社のKBホーム(KBH)やDRホートン(DHI)などは来年の金利先安観を背景とした需要増期待の後退で、それぞれ下落。バイオ医薬品メーカーのアクサム・セラピューティクス(AXSM)は開発中のアルツハイマー型認知症治療薬を巡る治験結果が目標に満たず、下落。

イエレン財務長官は、債務上限を巡り1月中旬にも達する公算大と警告し、議会に行動を促した。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:米長期金利低下と株安を意識、リスクオフの円買い強まる

30日のニューヨーク外為市場でドル・円は157円64銭まで上昇後、156円67銭まで下落し156円80銭で引けた。米12月シカゴ購買部協会景気指数が11月から改善予想に反し悪化し、米債券利回りの低下に伴いドル売りが優勢となったほか、株安に連れリスク回避の円買いが強まった。その後、米12月ダラス連銀製造業活動指数が予想外のプラスに改善したほか、株式相場の回復に連れ、下げ止まった。

ユーロ・ドルは1.0452ドルから1.0372ドルまで下落し、1.0401ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)高官のインタビューでのハト派発言を受け、欧州の金利先安観にユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は164円68銭から162円81銭まで下落。ポンド・ドルは1.2600ドルから1.2507ドルまで下落した。ドル・スイスは0.9030フランから0.9074フランまで上昇した。

■NY原油:強含み、一時71.56ドルまで続伸

NYMEX原油2月限終値:70.99 ↑0.39

30日のNY原油先物2月限は強含み。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比+0.39ドル(+0.55%)の70.99ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは70.12ドル-71.56ドル。アジア市場で70.12ドルまで売られたが、供給超過の不安はないため、調整的な買いが拡大したようだ。米国市場の後半にかけて71.56ドルまで一段高となった。ただ、通常取引終了後の時間外取引では利食い売りも観測されており、主に71ドルを挟んだ水準で推移。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 43.91ドル -0.43ドル(-0.96%)

モルガン・スタンレー(MS) 125.75ドル -1.01ドル(-0.79%)

ゴールドマン・サックス(GS)573.55ドル -2.63ドル(-0.45%)

インテル(INTC) 19.82ドル -0.48ドル(-2.36%)

アップル(AAPL) 252.20ドル -3.39ドル(-1.32%)

アルファベット(GOOG) 192.69ドル -1.35ドル(-0.69%)

メタ(META) 591.24ドル -8.57ドル(-1.42%)

キャタピラー(CAT) 363.01ドル -1.85ドル(-0.50%)

アルコア(AA) 37.15ドル -0.53ドル(-1.40%)

ウォルマート(WMT) 90.57ドル -1.09ドル(-1.18%)

《ST》

提供:フィスコ

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